ポニーテールな朝
今までの経験と自分の妄想を織り交ぜた
恋愛ものです
恋愛ものは初めてなのでまあ生暖かい目で見守ってやってください
というか切実に恋したひ
アイロンをかけてひだが綺麗になった制服のスカートをはいて、
昨日パックした肌はしっとりすべすべだし、
リップクリームもしっかり塗って、
髪型は
ポニーテール。
よし、おっけー。
今日は金曜日。
ーあいつに会える日。
卓球部の彼は私がちょうど図書委員の当番である金曜日の放課後になるといつも図書室にやってきた。
廊下での練習なので、卓球台の数に限りがある金曜日は順番待ちの間暇なんだそうで。だからまあ、他の曜日のことは知らないし私目当てだなんて都合のいいことは考えられないけれど。
1年生の時からお互い文化祭実行委員である私たちはもう1人の当番の由奈ちゃんと3人でお喋りすることが毎週の習慣になっていた。
今日もあいつ来るかなあ
来なかったらジュース奢らせてやる。
そうやって考えるだけで世界はいつもよりきらきらして、
あー。毎日が金曜日だったら私、空でも飛べるのに。
なんて自分でも気持ち悪いと思うほどにいきすぎた妄想をかましながら私は今日も通勤ラッシュの電車に乗り込む。
人混みにまみれて
彼の好きなポニーテールがくしゃっと、少し乱れた。