Ⅰー全ての始まり
《…では、もしかしてあの小僧が?》
《…あぁ。そういう事になるな…》
《…でも私にはそうは思えません。》
《…だが…》
《…では、アレを…》
《ようやく使う時がきた…
お前を待っていたんだ…》
ここは、地球のはずれにある【Αρχ(Archi)】という子供だけの国。
この国は、親から捨てられた子供、生きる事に疲れてしまった子供などいろいろな事情がある子供が集められる国。
その国には、一人の勇敢な男子がいた。
名前は…
pipipipi…
『…ん……朝…か……って、えっ!?10時っ!?』
あっ、俺ライト!!
名字は…忘れた。
小さいときに親に捨てられてこの国に来たから(苦笑)
…あぁ、なんで俺がそんなに急いでたかって?
それは…ってヤバっ!!
時間がっ!!
走りながら話すわっ!!
dadadadaッ…
えっと、俺が急いでたのは、実は今日は俺の誕生日でみんながお祝いしてくれるハズなんだケド…
…主役がいなきゃ困るだろ?
なのに、寝坊したって訳(笑)
また、あいつに怒られるよ(苦笑)
あぁ、あいつが誰か、だって?
あいつって言うのは…
あいつって言うのはその…
「ラぁーイぃートぉー…遅いじゃないのよーっ」
『ルアっ!!ごめんって。いやぁ〜、目覚ましの音が小さかったかなぁ…』
「言い訳してないで、さっさと座るっ!!」
これが、さっき俺が言ってたあいつ。
名前は、笹ヶ峰ルア。
ルアは俺と違って、親に捨てられたんじゃなくて…
言いづらいけど、生きてるのが嫌になって、この国に来たんだ。
『さっさと座るってなにすんだよ?』
「ヨウ、説明してあげて。」
「あいあいさーっ♪」
こいつはヨウ。
俺とルアの親友みたいなやつ。
結構イケメン(笑)
性格は、面白いやつだけど(笑)
「今日は…なんと…ライトの誕生日会+みんなでなんでも話しちゃおう♪の会でぇす!!」
『あのさぁ、一個いい?』
「どぞどぞ♪」
『誕生日会はわかるけど…《みんなでなんでも話しちゃおう♪の会》ってなんだよ!?』
「そういうと、思ったぁ♪まぁ要するに…」
『要するに?』
「「ズ、バ、リ、恋バナですっ!!」」
ハモったぁーーーーーーっ!!
『って、恋バナってする理由あるかーーっ!!』
その時、ルアが小さな声で呟いたのを俺は知らない。
「…あるに決まってんじゃん、イケメン鈍感バカやろう…」