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練馬ダンジョン攻略

 土曜日、昼過ぎ。

 

 練馬ダンジョンの入り口で、俺たちは今日の配信を開始する。まずはサナが元気よく挨拶し、その後で俺やハルカさん、ウイカゼさんが続く。今日も、早速コメントがついてきて嬉しいね。


※こんさなー

※こんサナー

※初見です

※土日のダンジョン配信だー!

※こんサナー


 挨拶もそこそこに、練馬ダンジョンの探索を開始する。草原の広がる練馬ダンジョンはカゼが気持ちよく、見張らしも良い……のだが、所々にクレーターが出来ている。あれは、おそらくリュウドウさんの仕業だな。ダンジョンには自己再生能力があるけど、その回復が間に合っていない。本当に凄いと感じるよ。


「なんかクレーターがありますね! あれも、このダンジョンの特徴なんでしょうか! おじさん!」


 手でエアマイクを握りながら質問をしてくるサナを微笑ましく感じる。で、あのクレーターがたぶん他の冒険者のせいだと答えると、サナは凄く驚いたような顔をしていた。


「あっちこっちのクレーターは冒険者の仕業なんですか!?」

「そうだと思います。あれは跳躍騎士の攻撃によるものでしょうね」


※跳躍騎士かー。まじで居るんだな?

※S級冒険者のリュウドウさんかなー?

※やっぱりS級って凄いんだねえ

※アキヤおじさんもS級じゃんね?

※強い冒険者が一緒だとリスナーも安心


「もうー! 私たちも強いんだよ! ね? ハルカちゃん」

「そうだぜー。ハルカちゃんたちも、強くなってるさ。いつまでも、おじおじに、おんぶに抱っこじゃないぜー」

「そうそう!」

「なー」


 サナとハルカさんが楽しそうに話している。横でウイカゼさんもコクコクと頷いていた。というか、ハルカさんは、オンオフの切り替えが出来ているというか、お姫様モードと王子様モードをしっかりとやっているんだな。感心する。


 そうしてダンジョンを進むうちに早速魔物と遭遇する。馬の頭をもった巨人メズ。ウェンディゴの全ステータスを一段下げた感じの魔物。それでもサナたちには侮れない相手だ。ま、侮らなければ勝てる相手でもある。


「皆さん! 事前の作戦通りに!」

「「「了解!」」」


 サナが盾を構えながら、メズに向かっていく。俺も一緒だ。サナト俺の二人で、魔物相手に壁を作る。皆、焦らずに行け。俺は君たちを信頼しているぞ。焦らなければ大丈夫だ。


「影踏み!」


 サナがスキルを発動する。メズは動きを制限され、サナに向かって攻撃する。サナはその一撃を盾でしっかりと受け止める。余裕すら感じさせる彼女に、メズは追撃を放とうとする。だが、魔物はサナに注目するあまり、俺たちの後方へは意識が疎かになっているように見える。今がチャンスだ!


「魔力の矢!」


 ハルカさんが大弓から放った一撃が、メズの頭を吹き飛ばす。おおー! 凄い一撃だなあ。ちょっと心配しすぎてたかな。危なげなく勝利だ!


「皆さん。やりましたぁ~! 私たちの勝利ですよ!」

「ハルカちゃんの活躍見てくれたかー」

「皆さん、流石ですわ! サナさんの腕に治癒魔法をかけておきますね」

「ウイカゼちゃんもありがと~」


 サナたちは嬉しそう。このレベルの相手なら彼女たちは、もう安定して勝てるんだな。決して慢心はしてほしくないが、自信を持つのは良いことだ。俺もなんだか誇らしいよ。


※サナちゃんたちスゲー

※ハルカちゃんもかっこいいぜ

※サナ姫おつかれ様です

※ウイカゼお嬢様のヒールが嬉しいね

※これは順調な滑り出しですよ


 コメントにもあった通り、順調な滑り出しだと思う。さあ、目指すは練馬ダンジョンのボスだ。ボスモンスターの討伐を目標に進んでいこう。


 それから、道中でバロメッツが生えているのを見かける。木から羊の実がなっているというのは何度見ても奇妙な光景だ。これは植物なのか、動物なのか、どっちなのだろう? 羊の実は動かないし植物の判定で良いのかな?


※なんだこれ?

※木から羊がなってるー!?

※バロメッツってやつか

※美味いらしいな。これ

※マトンの木かー


 コメントも反応するよねー。この前の食事会で、バロメッツを料理したし、そのうちに配信でもバロメッツを使った料理を作ってみよう。動画でも良いね。そう言うことをやりたいという気持ちは強い。


 ダンジョンを進んでいるうちに再びメズとの戦闘になったり、牛頭の巨人ゴズとの戦闘になったりした。サナたちは危なげなく戦えていて、一緒に戦闘する仲間として、とても心強い。


 そのうち、ダンジョンの地面に蹄の跡を見つけた。この辺りから、ボスモンスターのテリトリーだ。そのことをサナたちに伝える。


「皆さん、ここからユニコーンのテリトリーです。つまり、練馬ダンジョンのボスモンスターとの戦闘は近いですよ」


 サナたちが頷く。彼女たちには、事前にこのダンジョンのモンスターについては話していたからな。緊張せず、落ち着いていこうじゃないか。なんて考えていると、草原を蹴る蹄の音がこちらへ近づいてきた。音のした方を見ると、一本の角を生やした白い馬がこちらに向かってきている!


「さあ、ユニコーン戦だ! 相手はAランクの魔物ですよ!」

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