六話 要ともモメました
六話 要ともモメました
「今日のために鉄板も買ってあるんだ」
要はへこみのたくさんある鉄板を見せた。
「鉄板だと?」
驚きの声を上げたのは黒星だった。
「夏に鉄板?」
「ここで?」
言われて気付いたが後の祭りだ。今日のご飯はこれしかない。
「みんなでたこ焼きパーティーしたら和むと思ったんだ」
要が言い訳するが、エスパーダも非難する柄に回ってしまう。
「ここに鉄板置くの? 焚き火じゃん。信じられない」
大好きなエスパーダに言われて要はショックを受けた。その通りなので説得する気力もない。
圧倒的アウェイに手を差し伸べてくれたのは兎だった。それもエスパーダに対し挑戦的な笑みを貼り付けて。
今度は小人族対人間族の対立が起こった。要は望んでないのに。
「ボイコットだ」
「でもたこ焼き食べてみたいな」
スミス姉妹は揺らいでいる。
「厨房なんていつもこんな暑さだが」
「私達は別に料理作っているわけじゃないし」
反対意見の芽は迅速に摘み取られた。
「でもたこ焼き食べてみたい」
サイズが言うと場の流れが変わってきた。
「コンロの周りが暑い上に、たこ焼きも熱々だぞ」
黒星が確認を取ってくる。
サイズは覚悟を決めたのか、強く頷いた。
「よし、食べようか。暑い時は要を責めれば良い」
小人達の視線が要に集中している。中には悪そうな笑みを浮かべている者もいる。
要は敵対されるよりはマシかと了承した。とりあえず生地を作っておかねば。鉄板とコンロをテーブルに置いてきて、台所に向かう。兎が手伝おうとついてきたが、固辞しておいた。話してもらって、エスパーダ達と和解してくれるほうが良いし、自分の作業を邪魔されたくない。
兎は居心地悪そうだったが。