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異世界から戻った社畜さんは今日も出社する。  作者: ホンカレー
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5/23

A04「使徒、襲来」

2022/08/23 18:30 一部加筆修正

「使徒、襲来」


「あっ、いた…」


この家は狭い。

すぐに見つかった。


 …無念。



正座して向かい合っている。


「なんで逃げるのかしら…私の名前は村瀬むらせ さきよ。年齢は…25歳、ただのしがないOLで、趣味は特に無い…かしら。」


長い黒髪を手でいじりながら喋っている姿はなんか可愛らしい。


恥ずかしいのか、顎で指示された。


 ほらあなたの番よ、とかそんな感じか?


「…俺の名前は皐月 秀。…29歳。…サラリーマンだ。」


俺が喋り終わると、長い沈黙が流れた。


……

……

……


先に口を開いたのは俺だった。

「その…なんか…すまん。」


何に対して謝っているのか分からなかったが、こういうのは先に謝罪することで解決する。


ここで、村瀬の容姿について話しておこう。


村瀬は一般的な日本人の顔で、薄い眼鏡をかけている。

特徴的なストレートの艶がかった黒髪を持ち、スラリとした鼻を持っている。

唇は淡いピンクで柔らかそうだ。

男を虜にできそうな顔だ。

顔に厳しい俺でさえ一瞬ドキッとしたぞ。


 所謂、美人ってやつか?

 いや…これは美神だな。


そんなことを思っていると、村瀬は喋りだした。


「えっと…何から話せばいいのかしら…」


「とりあえず、魔神アストライオスは知ってるわね?」


 まじん、あとすらいおん?誰だそれ。


「…誰?」

と答えると、村瀬が眉をひそめた。


「あれ…?同一化の話、聞いてない?」


「…それは聞いたぞ。魔界と人界の同一化が進んでるとかっていう…」


「そうね。それを話したのが、多分…アストライオス。」


「自称『神』とか言ってた奴か?」


「知らないけど、彼は本物の神よ。魔界コーヴァを統治してる。」


「ふーん…」

 あいつ、本物の神だったのか。


「アスティが自己紹介してないってことは、私のことも話してないのね」


 アストライオス = アスティ というわけなんだろう。


「あんたのこと…?」


「…私はアスティの第一使徒『ハヴァ』よ。この世界を守るために来た。」


 使徒とかエ○ァかよ…

 紫と黄緑の汎用人型決戦兵器は出てこないのか?


「私はこの世界の人では無いし、この世界なんか微塵の興味もない。

けど、アスティはこの世界を救うことはできない。

魔神だからね、人界には干渉できないの。

だから代わりに私が来たってわけ。

…で、あんたは私の手助けをする。分かった?」


「…なんで、アストライオスはこの世界を救おうとするんだ?」


「さぁ…?」


 どうみたって嘘ついてる顔じゃねぇか。

 裏で何か隠してるに違いない…が、まぁいいだろう。

 親しくなってから再度聞き直すとするか。


「まぁ、よろしく頼む。」


「よろしくね。」

村瀬はにっこりと微笑んだ。


 やばい、めっちゃかわいい…


____________________________________________


村瀬からアスティに関することを聞いた。

アスティの能力についての話は面白かった。


「『透視眼』は未来を透視できるの。起こりうるすべての未来をね。」


『透視眼』は起こりうるさまざまな未来を見ることができる。

しかし、それらは"全て"視界に映るので、ありうる未来が多すぎる場合、視界がぼやけることがある。

主に左眼を使用する。


「『回避眼』は最強よ。」


『回避眼』はどの行動をすれば回避できるか、視界にはっきりと映るそうだ。

しかし、それに頼りすぎると自身の成長が阻害され、悪影響をもたらすことがある。

ただ、村瀬曰く

「アスティは鍛えられているから大丈夫」

だそうで、

主に右眼を使用する。


「『識別眼』は優秀だわ。」


『識別眼』は物事のすべてを識別できる。

ペンの製造地から武器の弱点まで"全て"だ。

弱点は特にない。

主に額にある第三の眼を使用する。


『透視眼』『回避眼』『識別眼』の3つを兼ね揃えたアストライオスは紛れもない最強…というわけだ。


____________________________________________


「はいこれ、アスティからのプレゼント。」

村瀬はそう言うと、鞄から茶色い棒を取り出した。

杖だ。

その杖は、二の腕ほどの大きさで先が尖っており、根本は茶色い蔓のようなものに何重にも巻かれている。


「…アスティの自作杖よ。名前は『閃光光杖フラッシュ・ライトステッキ』だったかしら…」


 アスティのネーミングセンス…皆無すぎひん?

 

 が、俺の唯一の武器だ。

 もらっておこう。


もらう

→12 「1944」へ



 …杖はあんまり好まないな…

 別に剣を貰っておくか…

 

もらわない

→13 「なんで、貰わないの?」へ



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