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23話 乙女ゲーム

遅れてすみません!



 僕は押し黙り、2人の間で沈黙が流れる。

 先に沈黙を破ったのはアリスの方だった。


 「…その反応、ヴェルくんはやっぱり転生者なんだね。もう分かってると思うけど、私も転生者なんだ。それで聞きたい事があるんだけど、『魔法の国アリス』って聞いた事ある?」

 「はい。確かに僕は転生者ですよ。でも、『魔法の国のアリス』と言うのは聞いた事ありませんね」

 「知らないって事は無自覚?それにしてもシナリオ壊れすぎなんじゃ…」


 アリスは考える様な仕草をしながらぶつぶつと"シナリオ"がどうとか呟いている。

 シナリオって何のことだ?


 「アリス、そのシナリオって何のことですか?」

 「実は、ここは乙女ゲーム『魔法の国のアリス』の世界なのよ」

「…へ?おとめゲーム?」

 「そうよ。プレーヤー女性主人公になってが男性キャラクターを攻略して恋愛を楽しむ、女性向けゲームの事よ。それで、私たちはそのゲーム登場人物なの。私は、主人公のアリス。ヴェルくんはモブで、悪役令嬢クラリスたんの従者って名前無しキャラクターだった様な…」

 

 …クラリスたん?アリスの前世ってヲタクだったのか?って、ん?悪役?


 「…今何て言いました?」

 「ん?えっと、悪役令嬢クラリスたんの従者の名前無しキャラクターだったかなぁ」

 「あ、悪役?あの大らかで優しいお嬢様が悪役!?」

 「って事はやっぱりヴェルくんってこの世界がゲームの世界って知らないでシナリオぶっ壊してたんだ」

 「アリス!お嬢様が悪役令嬢ってどういう事ですか!?」

 「っうわ!」


 僕は思いっきりアリスの肩を掴み揺らした。


 「っわぁ、ヴ、ヴェルくん落ち着いて!ヴェルくんがシナリオぶっ壊してるからなのか、クラリスたん全然悪役じゃなくなってるのよ」

 「え、僕のせいで?」

 「そうなの。ゲームの中のクラリスたんって高飛車で、自分が1番偉いと思ってる感じの THE 悪役令嬢なの。でも、この世界のクラリスたんって悪役令嬢と正反対の超箱入り令嬢って感じで、平民の私にもわざわざ声をかけてくれて凄く優しいの。何かもう推し尊すぎてしんどい」

 「…お嬢様がアリスの推しなんですね」

 「ええ!そうなの!フィンレー殿下のことが大好きすぎて、フィンレー殿下に付き纏う主人公を虐めるって役どころなんだけど、理由が完全に嫉妬で可愛すぎる!でも、殿下の愛しの人を傷つけたって言って国外追放されたりしちゃう可愛そうな子なのよ」

 「なんか、お嬢様と似ても似つかない役ですね。お嬢様はどちらかと言うと令嬢の鏡の様な存在ですから」

 「そうなの!だから、ラノベみたいにフラグへし折ってるのかと思って、『魔法の国のアリス』や、日本を知ってるか聞いたんだけど、キョトンってされちゃって。だから、クラリスたんの周りに誰か転生者がいるのかなと思って探り回ってたらヴェルくんに行き着いたのよ」

 「な、なるほど。て言うことは、お嬢様は国外追放とか受けることは無いから大丈夫って事ですか?」

 「…うーん。それが、よく分からないの。ラノベみたいに強制力によって断罪されちゃうなんて事あるかもしれないし…。それに最近フィンレー殿下によく会うのよね。これフラグなのかぁ?それだったらクラリスたんが断罪されちゃったりしちゃうのかな?そ、それはやばい!クラリスたんを守らなければ!」


 アリスは1人で何やら考え、突然慌て出した。


 「ヴェルくん!2人でクラリスたんのフラグをへし折って、クラリスたんを幸せにしましょう!」

 

 アリスは僕の手を取って閃いたと言わんばかりのハイテンションで提案してきた。

 僕もお嬢様が断罪されたりするのは見逃せない。だから、僕はアリスの提案に乗ることにした。


 「はい!どんなシナリオか知りませんが、お嬢様が幸せになる為ならどんな努力も惜しみません!」


 こうしてアリスと、僕はお嬢様の破滅フラグをへし折ることにしたのだった。



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