いきなりのレベル10
どうぞお楽しみください。
お前らにとって何が一番かっこいい男の条件だと思う?
顔か?スタイルか?地位か?
俺は人に寄り添うことのできる奴だと思う。
内面がかっこよくたって顔がイケメンか、そうじゃないかで判断するなんて奴もいる。
そいつらを否定するつもりはないが、
それで本当に後悔はしてないのだろうか、
俺は人を上っ面だけを見て判断したくない。「」
だから、話を聞き相談に乗る、
これはなにがなんであろうと譲れないことだった。
キーンコーンカーンコーン
「おい!どうだったんだよ。」
春斗が聞いてくる。
「えーとな、、、」
「え?なんのこと?」「」
貫太が話に入ってくる。
そうか貫太には言ってなかったな
「月華ちゃんに告白したんじゃないの?」
あ、触れてきやがったな!
「マジかよ!」
貫太はなんでいつもよりテンション高いんだよ、
「なんだかんだあって出来なかった。」
俺がそう言うと、
「ヘタレだね。」
「ヘタレだな。」
「うるせぇー!悪かったな!ヘタレで!」
何気無い会話をしていると貫太が持っている袋が気になった。
「その袋ってなんだ?」
「あー、これか。」
袋から出すと鮮やかな青色の靴が出てきた。
「部活でつかうんだよ、なんとこれ!イニシャルがはいってるんだ!かかとの部分!」
かかとの部分にはK.Dと入っていた。
「これを履いて早く部活に行きたいんだ!」
そういえば貫太はサッカー部か。
もうちょっとで大会だったはずだ。
「じゃあ頑張れよ。」
「おう!」
とんとん、
「あのー、月華さんが呼んでますよ、」
だれだろう、このモブさんは、
「あ、はい、今行きます。
じゃあ行ってくるわ、」
「いってらっしゃい」
「…」
貫太だけ何も言わずに俺の方を睨んでいた…
「あのー、どうしたんですか?」
月華に話しかける。
「あ、敬語じゃなくていいよ!私も敬語じゃないし!」
そういうことならそうさせてもらおう。
本当の自分の方が話しやすいからな。
「じゃあ、なんだ?」
「放課後に作戦会議するっていったでしょ?」
やっぱりするのか、俺的にはあまり乗り気ではないのだが。
「私の教室に集合ね?」
私の教室に集合っと、って?え、どこですか?
教室って私物化できたっけ?
「橋本さんって教室持ってるの?」
「敬語!」
あ、そうか、
「橋本は…」
「月華でいいよ」
「え、あ、なら月華は教室を持っているのか?」
「うん、だって成績トップの男女は教室もらえるでしょ?」
そうだったのかー!知らなかったー!
「じゃあ三階の一番奥の教室だから!」
あ、そういえばいうことがあったな。
「おい!ちょっと待て!」
「なに?」
「そのことだがある一人にバレた。」
「え!?うそでしょ!?」
「本当だ、如月と言うのだが、」
「うーん、じゃあその人も連れてきてね!」
「いいのか?」
「だってしょうがないもん。」
なんだ「もん」ってかわいいな、おい!
「わかった。」
こうして休み時間は終わった。
放課後。
如月に声をかけるか、
「如月!」
「なに!?」
そんなに驚かれるとこっちが心臓に悪い。
「今日の朝のことなんだがいいか?」
「わ、私はいつでもオーケーであります!」
なんかの軍隊みたいになっているな。
「よし!では忘れ物はないな!」
「隊長!勇気と覚悟を忘れてきました!」
「そんなもの捨てていけ!行くぞー!」
「イエッサー!」
謎のテンションの中俺たちは教室に向かった。
そしてドアの前に着く。
ここでいいんだよな?
コンコン
ノックしてみると、
「山!」
なんか聞こえてきたな、これはいわゆる合言葉ではないのか?
とりあえず王道のアレで行くか、
「川」
「ぶっぶー!」
ほう、違うのか、なら正解を聞いてみようではないか!
「正解は山本重国でした!」
「わかるカァァア!!」
「えー常識でしょー」
「そんな常識あってたまるか!」
ストレスを感じながら教室に入るとそこには机が十個繋がったものとホワイトボードしかなかった。
「この教室って使われてるのか?」
「たしかに疑問だね。」
如月も同じことを思ったのだろう。
「初めて私も使うよ!」
やはりそうか、じゃあ本題に入ろう。
「まず、こいつがたまたま話を聞いていた如月だ。」
「応援っていうか、手伝いっていうか、えーと、よろしくね!」
めちゃめちゃ緊張してるのが伝わる。
「うん、よろしくね?」
「はい!」
よしでは次だ、
「月華、話を進めるぞ。」
「月華ちゃんは呼び捨てなんだ…」
なんだ如月が今何か言ったような…
「でわ作戦会議を始めるよ!まずはレベル1のお願いということで、」
はぁ、本当に俺の好きな人の恋を手伝うのか、
複雑すぎる気持ちだな。
まずはなにをするのかも意外と重要なことだ。
一緒に帰りたいとかそこらへんだろう。
それなら案外簡単に…
「ストーカーを捕まえてください!!」
おまえ、それはレベル10だろ…
冬休みにはいりましたが、
のんびり書いて行くことにしましたのでよろしくお願いします。