部活初日
高校生になったら大人になり、将来の夢の為勉強も頑張ろうという気になるだろうと…
なりません!
気付いたら昼休みでやんの…
人はそんなに急には変われないんだね…
神林「飯食わないのか?」
亮介「食うよ!取るなよ!」
本当にお気楽だよな。
神林「でもあの杉原先輩?2年なのに副部長ってすげーな。そしてすっげー怖そうだな」
またそうやって嫌な事思い出させる。
神林「あの先輩と喧嘩ってお前も大概すげーよな…俺だったらすぐ謝っちゃうよ。」
普通はそうなのかな…
俺だって別に喧嘩がしたい訳じゃないし、ただバスケが上手くなりたいだけだったのに…
はぁ…部活行くの気が重いな…
放課後、体育館に集合し、全員集まる。
立花「じゃあ今日から通常通りの練習を始める。1年7人の内4人が経験者、あと3人が未経験者って事だったな。1年はまず体力作りの為に外周り走ってこい。杉原!」
杉原「はい。」
立花「コース教えてやれ。」
杉原「わかりました。じゃあ1年ついてきて」
神林に言われて改めて杉原先輩を見てみると確かに目つき悪いな…
杉原「1年早く準備しな!時間勿体ないから…」
うわ…懐かしいな…
杉原は特にこちらを意識する事なく淡々とコースを説明した。
杉原「まぁこんなとこかな…なんか質問は?」
神林「はい!」
杉原「かんばや…しだっけ?何?」
神林「杉原先輩は平松と工藤の先輩なんですよね?中学の時の2人はどんな感じでした?」
杉原「工藤は要領いい奴だったな…平松はしらね…」
か・ん・ば・や・し~!!!
何でそういう事を…
慶明「でも、亮介あれから部活頑張ってレギュラー取ったんですよ。これからの練習でもちょっと見てくださいよ!」
杉原「…じゃあ俺は練習に戻るから」
亮介「慶明!神林!なんでお前らは…」
慶明「わりぃ!お前がやっぱ相当気にしているみたいだからちょっとな…神林は俺に言われた通り喋っただけなんだ。」
神林「そうだよ!急に慶明が言うからびっくりしたよ!ちょっと手震えてるじゃん!」
慶明「でもやっぱあの先輩はいまいちわかんねーな…」
亮介「余計な事すんなよ!」
杉原に指示されたコースを走り出す。
ランニングが終わり体育館に戻る。
あれ、すっげー俺息切れてる。
やっぱ受験とかで運動してなかったから体力落ちてんのかな…
顔を上げると女子バスケ部が目に入る。
ナナはすでに1軍の練習に参加している。部員数40人以上いるなかで大したものだよな。
ナナとばったり目が合う。
やはり心配してくれているようで大丈夫?と口をぱくぱくさせている。
本当におせっかいだな…
ナナも慶明も気にしすぎなんだよ。
立花「全員戻ってきたな?じゃあ、未経験者は端に酔って基礎練習から!田所お前が見てやれ」
田所「はい!」
田所俊哉は男子バスケ部のマネージャー。高校1年の時に怪我により選手を諦めマネージャーとなったらしい。
立花「経験者の4人はコートに入れ!まずはどんなものか見たい。」
5対5のゲーム形式。
試合は久しぶりだな…
Aチームは俺・村田陽一→もう一人の1年・先輩3人
Bチームは慶明・神林・先輩2人と…杉原だ。
立花「すぐ始めるぞ。」
ゲームが始まった。