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高嶺の花  作者: ちぇん
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入学式

慶明「またお前と同じ高校かよ…」

工藤慶明(くどうよしあき)は小学4年生の時に同じクラスになりなんとなく馬が合いずっとつるんでいる。

慶明「さすがにお前の顔も見飽きてきたな…」

高校入学式の初日に友人に言うセリフだろうか…

慶明「お前部活続けんのか?」

中学生の時から始めたバスケの話だ。

亮介「まぁな、他にやる事もないからな」

慶明「じゃあまた同じ部活だな!どっちが先にレギュラーになれるか競争だな」

中学の時は、慶明は2年生の前半でレギュラーに。俺は先輩達がいなくなってからレギュラーになった。

慶明「お前中学の時みたいに変な意地張って先輩ともめんなよ!」

亮介「言うなよ…わかってるって」

ナナ「おはよ!」

慶明「おはよ!もう来てたのか」

ナナ「亮介と慶明が遅いんだよ。早く体育館行こうよ!」

亮介「面倒臭いな…」

ナナ「またそんな事言って…いいから行くよ!」

最上ナナ(もがみなな)は幼稚園の時からの幼馴染。

勉強・運動共に優秀で、何かと口うるさく亮介の面倒を見ている。

慶明「そういえばお前もバスケ続けんのか?」

ナナ「もちろん!2人とも続けるんでしょ?」

慶明「おうよ!まあ、亮介が暴走しないように俺が見てないとな」

亮介「もううるせえよ!行こうぜ。」


入学式が始まり、退屈な話しを聞いているなか、部活の事を考える亮介。

先輩「ちげえっつってんだろ!なんでわかんねえんだよ!本当頭悪いな!」

亮介「それは先輩の感覚でもの言ってるからわかんないんですよ!んなギャーギャー言われたってこっちだって頭の整理つかないですよ!」

先輩「教えてもらっといてなんだよその態度!お前本当に生意気だな」

亮介「じゃあもう教えてくれなくていいですよ!自分で考えて練習しますから!」

先輩「勝手な事言ってんじゃねぇよ!バスケはチームプレイだろ?そんな勝手な事許されるわけねぇだろ!」

亮介「うるさいっすよ!ほっといてくださいよ!」

ガン!

亮介の顔の右側に鈍い痛みと口の中に鉄の味が広がる。

先輩「もうお前部活に顔出すな!ぜってぇ来るなよ!」

亮介「こっちだって願い下げですよ!」

昔からそうだったな…頑固で負けず嫌いで融通が利かず、そりゃ友達も少ないわ…

でも慶明とナナは何故か俺に気を掛けてくれんだよな…

その後も部活には出たが、完全に無視され続けた。まるで本当に俺がいないみたいに…

先輩達が部活引退した後、ナナと慶明が部活の顧問や皆に一生懸命俺が部活戻れるよう働きかけてくれて…

こんな自己中な俺なんかほっとけばいいのに…


退屈な入学式が終わり自宅への帰り道、

ナナ「慶明は?」

後ろからナナに声を掛けられる。

亮介「さっそく友達できたからカラオケ行くって」

ナナ「亮介は行かないの?」

亮介「俺はいいよ。面倒くさい…」

ナナ「そんな事言ってるから友達できないんだよ!まったく…」

亮介「余計なお世話だよ!」

ナナ「今日おばさん夜仕事なんでしょ?ご飯どうするの?うちで食べる?」

亮介「いいよ。コンビニで買って帰るから」

俺の母親は看護婦をしているので昼夜なく働いている。父親は小さい頃に離婚してその後はわからない。

ナナ「昨日もコンビニだったでしょ?栄養偏っちゃうからうちで食べな!」

亮介「また今度な」

家が隣同士なのでバレバレか…

ナナは何かとブーブー言っていたが無視して家に入る。

自分の部屋のベットにドカッと寝転がり、

亮介「嫌な事思い出したな…」

部活か…どうしようか…


続く

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