かくれんぼ
かくれんぼ、時々絵を僕が描いてホワイトに見せる、それを繰り返した
かくれんぼではやるたびにホワイトが勝つ、
僕が鬼をやって、ホワイトは隠れるのだが、
姿の大きさを自在に変えて手のひらサイズまで
小さくなれるのだから、
草むらでそんなことされたら見えないっての!
僕を永久に鬼にしとく気かっての
「なんでそんな見つけにくいことすんだよーっ
僕をずっと鬼にしとく気?」
不満たっぷりに言った、僕だって隠れたい、
『見つけてもらうのが好きなのだよ、見つけにくい方が見付けてもらうときの嬉しさがある、』
そんなこと言われても僕だって隠れたかった
だから次は必死になって探した、草むらを分けて、木の上にいないかながめて
(木登り出来ないんですよー)
やっとホワイトを見つけることが出来たが、
その大きさは10m、わざと見付けやすいように
大きくなって
『あーあ、見つかってしもうた、次は私がお主を探す番か』
隠れることに飽きた様子でフンっと鼻息をあげた
ってっめー.......おちょくりやがって
僕は見つからないようにもうちょい遠くに隠れてやる
.....やばい、マジで見付けてもらえない、
遠すぎたかな、悪いことしたかな、
岩の後にいるだけなのに、見付けてもらえない
短気な僕は、少し見付けてもらえないだけで
寂しくなった
「ちょっと様子を見てみるか」
岩陰から少しだけ、少しだけ身を出した
草むらや木ばかりの夢の背景が一瞬にして変わった