表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王といふ存在  作者: 谷川山
プロローグ
5/8

005 幼少編

 説明会です。


 今いる世界について解説したいと思う。5歳児の状態で集めた情報だからところどころ足りない部分はあるかも知れないが、そこらへんは許してほしい。


 まず、国についてだ。

 僕が生まれたのはアーリア王国。もうすぐ暦が800年になるからそのくらい歴史のある国だ。初代国王の時代から元号は変わらず天歴のままだと書いてあったしね。歴史書をそのまま鵜呑みにするつもりはないけど、今はそれしか情報源がないからしょうがない。

 アーリア王国は今存在している国の中で一番歴史が古い。

 名前の通りに王政で、国王の名前はネアン・デル・タール。決して笑ってはいけない。不敬罪で処罰されてしまうからな。

 王の政を補助するために貴族がいる。

 まず大公。原則一人の人があてがわれて、国王の補佐が主な仕事だ。ハリス・シース・ルーという一見まともそうな名前の人で、私の父のネロと国王であるネアンの兄貴的存在の人らしい。よく怒られていて頭が上がらないのだとか。

 その次に公爵。原則二人で、なるべく正反対の意見を述べるような人間が望ましい。様々な意見が存在しないと王政は腐るからな。ちなみに僕…ではなく私(直すように言われた)の父であるラロ・キース・ピテクスはこの地位にある。かなりのお偉いさんだ。初めて知ったときは「ありえねー」と本人の目の前で言いそうになった。危なかった、言ってしまっていたら2,3日父は落ち込み続けるはずだ。

 No.4は侯爵。あてがわれるのは3人まで。大きな領地の統治を任される。反乱の意思が無い、王に忠誠を誓った人たちだ。

 No.5は伯爵。5人いて、こちらは小さな領地の統治を任される、優秀な人たちだ。

 No.6は子爵。8人いて、基本的には大公、公爵の下っ端。文官のトップに立って、細かな報告をする。彼らの人選はかなり大変だそうだ。税収などの把握をしたりするのに、賄賂を使ったり横流しをしたりされたら必要な所に金がまわらないからだ。

 No.7は男爵。13人までで、大きな功績をあげた人に与えられる。一種の一代限りの名誉貴族だ。

 No.8は辺境伯。必要に応じて21人までと規定はあるが、そこまでの人数が居たことは無いらしい。基本的に辺境で見つかった資源を効率よく回収するために優秀な文官が任命される。重要度の高い仕事なので、護衛としての武官もそれなりに着く。

 そして最後は平民。商人や耕作人などの貴族としての社会的地位を持たない一般人だ。

 他にも様々な職種の人が居るのだが、面倒臭いので割愛させてもらう。


 次に、この国の暦について説明しよう。先ほど述べたように、元号は天歴だ。歴史は一番長いので、基本的に元の世界の西暦と似たような使われ方をしている。

 1年は330日で、11ヶ月だ。ひと月30日で週6日、5週間の計算だ。一日は24時間なのでそこは元の世界と変わりない。

 しかしこの世界、季節という概念が無い。どういう訳か寒暖の差が地域ごとに変わるようで、アーリア国は常に温暖な気候だ。ただし、2から4月は雨が多く、8月から10月は風が吹く日が多い。そのうちに何故そうなっているのか調べたいと思う。


 次は、この国の教育制度だ。さすがに歴史がある国、きちんとした制度が出来上がっている。

 まず義務教育が初等と中等の二つあり、それぞれ5年間で教育費は無料だ。給食も食堂で無料で提供される。初等教育は8歳からで、文字・数字の理解、簡単な文章の読解や計算、魔術の基礎を教わることが出来る。中等教育は13歳からで、自由選択科目が出来る。他国の言語を学んだり、属性魔術を学んだり好きなことを学べる。到達度は個人の好きにすればいいので特に決められていない。将来必要になりそうなものを必要なだけ取り入れられる、やりようによっては非常に有意義な時間を過ごせるだろう。何もしなければ後で後悔することになるだけだ。

 義務教育でない高等教育、超高等教育も存在する。どちらも有料で、高等教育は18歳から2年間、超高等教育は20歳から5年間だ。基本的には貴族が多いが、商人や軍人の子供たちも少なからずいる。どちらの教育も魔術の発展的なモノを学べるために、攻撃するためや身を守るための術になったりするからだ。

 教育は2期制で前期は1月20日から5月30日、後期は7月1日から11月11日で、週5日となっている。

この学校というのは地域ごとにあるため、王都に存在する学校では次期国王や貴族と平民が一緒になって勉強する姿が見られる。このため、王である父親が悪政をしていたりすると子供の学校生活が大変になる。それが分かっているために国王は常に民にとって、国にとって良い政治を行うように努力するのだ。


 アーリア王国については今のところこれくらいだ。

 次に他国について少しづつしか情報がない。


ゴート国:巫女の国だ。「精霊の声が聞こえる」という数少ない人たちが国の中枢となってまとめ上げている。トップは大巫女と呼ばれ、数々の予言を残し続けている。天歴347年に建国された、今では2番目に歴史のある国だ。


フィロ教国:宗教の国で、あまり良い話を聞かないところだ。教義の内容は基本的に欲望の全肯定であるから、行かない方がいい国の上位に組み込まれるはずだ。


ソフィアー教国:こちらも宗教の国。フィロ教国から分離した国であり元々の教理であった隣人愛を掲げている、人が良い国だ。また、デザインの良い建物が複数存在することからフィロ教国とは違い行ってみたい国の上位にあるはずだ。

自由交易都市ソクラティス:名前の通り、一切の国、人種、地位を気にしない自由交易都市である。良い意味で皆が平等な国である。


アーミー国:軍国と呼ばれ、市民の大半は軍に属している。もっとも北にあり、魔国との国境があるために戦いが常の国だ。


ゾディア:魔国と呼ばれているが国としての形があるわけではない。突如として現れた魔王と自称する存在によって操られている魔物たちが多く存在する地域のことを指す。


 すまん、少ないな。だけどこれが今の私の精一杯なんだ。許してくれ、名前も知らない誰かさん。

次話は前書き、後書きともに本編に関係あるので読んでください。


文才無くてすみません。

読んでくださった方々、ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ