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東方作家萃 ~Phantasm Novel Union~  作者: PNU
第一回企画<紅魔館の部>
8/20

運命の道筋<作者:ルシフェル>



 まだ小学生くらいであろうか。

 1人の少女が泣いていた。

 自問自答しながら泣いていた。



――――私は存在して良かったのだろうか


――――私の存在ってなんだろうか


――――そもそも『私』って何?


――――私の名前は…






「あなたの名前は咲夜。『十六夜咲夜』よ」


 何も見えないような暗闇でどこからか女の声がした。


 いや違う。

 暗いのは周りが原因だけではない。

 その少女の心を閉ざしているのも原因であろうか。


 気がつくと彼女は咲夜と呼んだ少女の目の前まで歩いてきていた。


「元々あなたの名前なんて知らないわ。今私が決めた名前で決定よ」


 彼女はその少女の名前を勝手に『十六夜咲夜』と決めた。

 有無を言わさず、返事も求めず。

 ただ決めただけ。


「理由? それは今日は綺麗な十六夜月だからに決まってるじゃない」


 咲夜からは月は見えない。

 彼女からは見えているのだろうか。


 良い名前がつかられたのか彼女はとても気分が良いように見えた。

 彼女は暗闇の中で幼い体つきにも関わらず妖艶に踊るようなステップを取っている。


「どう咲夜も踊らない?」


彼女は少女に手を伸ばして一緒に踊るように誘う。

 初めて会ったとは思えない、仲の良い友達のような誘い方であった。


 そして咲夜は――――――――――
















「彼女にメイド服を用意して。彼女は今日からここで働くわ」


 先ほどの彼女――――レミリア・スカーレットは近くにいた妖精メイドに指示を出していた。


 咲夜とレミリアは今ある洋館に来ていた。

 その館は全体的に紅い色調で不気味な館である。

 その名は『紅魔館』。

 普通・・の人なら寄り付きたくはないであろう。

 そんな館であった。


「…………」


「あら、どうかしたのかしら?」


「なんで私を助けてくれたんですか?」


 咲夜と命名された少女は率直にレミリアに聞く。

 道中聞かされたのは彼女の名前がレミリアということと此処までの経路くらいで、他は「自分の家についてから」とはぐらかされたからだ。


 そして着いてからの第一声が先ほどの働かせる宣言である。

 咲夜にはもはや何がなんだかわからない状況であった。


「理由なんて単純よ。あなたに興味があったから。ただそれだけよ」


「でも私は……化け物なんですよ」


 化け物という言葉にレミリアは少し反応するが咲夜が語りだしたのでそのまま聞き入る。



 咲夜は平凡な家庭に生まれ育った。

 つい先日まで両親と仲良く暮らしていた。

 何もなければそのまま一緒に暮らしていただろう。


 だが運命・・とは残酷なものだった。

 不運だったのは彼女が能力者だったことだ。


 そのときは能力というのはまだまだ弱かった。

 だから咲夜はある研究所に簡単に連れて行かれた。

 両親はそこで無理やり分かれさせられた。

 そのときたまたま持っていた形見である懐中時計だけが唯一の思いになってしまった。


 両親がどうなったかは知らない。

 生きてるか死んでるかもわからない。

 

 それ以上に研究所での数々の非道が辛かった。

 酷い人体実験、道具としか見ていない厳しい訓練。

 他のも子供の言葉では見つからないようなことをたくさんされた。




「だから私は私の能力が強くなったとき逆襲に出たんです」


 咲夜は加えて逆襲に出たときのことはあまり覚えていないとつけくわえる。

 そのときのことは思い出したくもないという。


 だがそれでも……


「血まみれで倒れている人たちと私の服についた返り血が、うっ、うわぁぁぁあああああああああああああ」


 逆襲したときは覚えてなくてもその結果が如実に表していた。

 

 『死』

 

 視界が赤でいっぱいになったとき理解した。

 明確な死がそこには存在している。



 咲夜はそれを思い出してしまい、紅魔館の、それもレミリアの前で絶叫してしまう。

 

 まだ幼い咲夜には刺激が強すぎた。

 いくら酷いことされても実際に『死』を目の当たりにするのは初めてである。

 

心の傷、罪の意識。

 それなどが頭の中でぐるぐると回り、咲夜は今もそれに怯えていた。




 無意識のうちに咲夜はレミリアの体に抱きつく。

 自分と同じ大きさくらいの体に抱きついてぶるぶると震えていた。


 レミリアはそんな怯えた小動物のような少女に声をかける。


「運命って残酷なものね。運命は変えられるっていうけど、それは一部に過ぎない」


 咲夜の心の奥に呼びかけるように聞かせながら、


「大筋である部分は変えれるかもしれないけど変えれないかもしれない」


 他の誰かにも言い聞かせるように、


「私の能力・・でも変えれないことだって多々ある」


 自分今までの出来事を思い出すように、




 だからこそ


「強く生きなさい。運命に翻弄されないくらい強く……それまでは私の従者になりなさい。本当にダメなときは私が守ってあげるわ」


 咲夜はもう1度大きな声をあげて大きく泣いた。
















 その後、咲夜はレミリアの従者としての傍ら紅魔館の掃除係として働く事になった。

 数年の月日を経て、ここでの仕事、ルール、価値観。


 さらには自身の能力・・についても。

 これが原因で起きてしまった出来事も主であるレミリアを守るためここではそれを磨かなくてはならなかった。


 でもそれは今では苦痛ではない。

 決して簡単とは言えない訓練だったけど、紅魔館の人たちに支えられて時間・・をかけてゆっくりと成長していった。


 約10年後、今では実質的に紅魔館の責任者になった。

 元々メイド長であった美鈴は門番になり、咲夜がメイド長になった。


 使い古して壊れてしまった懐中時計は今でも置いてある。

 捨てようかと思ったけどできなかった。


 昔は時々時間の感覚のわからなくなってしまうこともある自分の能力だけど、これのおかげで助かっていたという思い出だから。


 昔の家族の思い出を胸に秘めて、今の家族を大切に守っていきたい。

 今度こそ運命に翻弄されないように守っていきたい。






『なんですか、これ?』

たぶん皆さんがまずこう思ったでしょうね


あっ、どうも初めまして方、初めまして

ルシフェルと申します

僕は普段は二次創作しかもクロスばかり読んでます


さて内容ですが…

咲夜の過去ってこと以外よくわからない状況でしょうね

なにぶん自分もよくわかってませんし(おい

さすがに急ピッチでアイデアを思い浮かべ、構想なく行き当たりばったりでやったらこうなりますよね…

短いし、内容薄いし、よくわからないしと…

とりあえず咲夜さんの過去を一回書いてみたかったんです


うん、完全に自分がこの同盟内の小説のクオリティー下げてますよね

他の作品はとても良い感じに仕上がっているのでそちらで満足してくだいねw

では読んでいただきありがとうございました

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