プロローグ:退屈な人生
深夜〇時…
まだネオン色の明かりで溢れかえっている夜の街………から数キロ離れたところにある住宅地。
深夜ということもあり、どの家の明かりが消えている中、とあるアパートの一部屋だけ明かりがついていた。
しかも、カタカタと何かをしている音も聞こえる。
その部屋の主は………
?「畜生、また仕事に必要な資料の作成を押し付けやがって!」
…一人愚痴を言いながら、仕事に取り掛かっていた。
どうやら、仕事を押し付けられたようだ。
ふと、青年が部屋を見渡した。
机の上には大量のエナドリの空き缶、床には脱ぎ捨てられたスーツと靴下などで散らかっていた。
それを見た青年は、立ち上がって掃除を始めた。
?「俺って、何がしたくて本土に来たんだろう……。」
青年は昔、とある離島に住んでいた。
毎日変わらない日常を送っていた彼は、その日々が退屈でたまらなかった。
その退屈な日常では無く、もっと刺激のある日常を送りたいと思った彼は、大人になると同時に本土に来た。
当然、両親から止められたが、そのことが発端で、両親と喧嘩になり、今だに連絡を取っていない。
しかし、これで刺激ある日常を送れると思ったが、彼は知った。本土の方がつまらないことに…
今入っている会社は、給料はそこそこいいが、同僚や後輩との人間関係が悪い。
初めはそれ程でもなかったが、自分が離島生まれだと知ると、態度が激変した。
挨拶無視や陰口、仕事の押し付けやデータの削除などをするようになった。
まぁ、上司や先輩との人間関係は良いものであり、その後輩と同僚が特殊な例だと思うが、今回の資料だけはどうしても必要であった為、上司からも…
上司「新田、アイツじゃ間に合わなそうだから代わりにやってくれないか?」
…と言われた。
流石に大きなプロジェクトの企画の資料でもあったので、渋々受けることになった。
初めこそは、会社でやっていたのだが、同僚や後輩にデータを削除されて以降、会社では資料の作成をせず、本来自分に与えられていた仕事を会社で行い、資料は可能であれば、家で作成していた。
そんな日常が刺激的かと言えば、刺激的とは言えない。
刺激的な人生を送りたいと思った彼にとって、あまりにも苦痛だった。
新田「あんなやつらさえ居なければ、かなりマシになるけどな。………とりあえず、仮眠を取るか。」
そう言って彼は、粗方製作できたデータを保存した後に電源を切り、ベッドに横になった。
仕事の疲れか、すぐに睡魔がやってきた。
新田「はぁ、もっと刺激的な人生送りたいな………zzz」
そして、新田は眠りについた。




