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海のハンターホオジロザメ、チートスキル『電気感覚』で獲物を狙い無人島近海スローライフを満喫する?

作者: 明石竜

オレサマの名はホオジロザメ。って人間共に名付けられてる。

噂によると、オレサマは海のハンターとして恐れられているらしい。

 人間共が作ったゲームや映画でも凶悪キャラとして登場させてもらってるみたいだ。

 ジョーズとかいうのが大ヒットしたらしいな。

ふふふ、なんかいい気分だぜ。

 オレサマの人生の楽しみは、海を漂う魚や蟹、アシカ、アザラシなんかを狙い、むしゃぶりつくすことだ。広大な海の中で小さな獲物を正確に捕らえられるのは、オレサマの頭部に電気感覚っていう人間共には備わってない第六感の能力があるおかげだそうだ。

 ロレンチー二器官って名付けられてるみたいだぜ。

 嗅覚も鋭くてな、ほんのわずかな量の血の匂いを察して、海中を漂う獲物を狙いに行くんだ。

 だが、そんなオレサマも最強ってわけじゃねえ。

 シャチっていうとんでもなく強い奴がいるんだ。

 オレサマの今いる太平洋の南の方の無人島近海にも時々現れやがる。

 あいつはマジでヤバい。オレサマの仲間は、体当たりされて肝臓食われて一ころにされちまった。

絶対出遭わないように見つからないようにじゅうぶん気を付けながら海を泳いでる。

あいつらがいない海域でのんびり優雅に暮らしたいところなんだが、人間共からの情報によると

あいつら赤道付近から北極南極まで世界中どこに行っても群れで泳いでやがるらしい。

厄介なやつらだぜ。

 あともう一つ、人間共が、

 

 ゴツゥゥゥン!


 いってぇぇぇ~。言ったそばから……

 人間共が作った巨大なタンカーに頭ぶつけられちまった。

 大きさと頑丈さではシャチをも遥かに凌ぐぜ。


 まだあった。

 サーフボードとか、人間共が出したいろんなゴミを獲物と間違えて喰っちまうことがあるんだ。

 超絶不味いから勘弁してくれ。

 人間の皆、海はきれいにしてくれよ。オレサマは人間共の味方なんだ。

 人喰い鮫とか呼ばれてるけど、狙って喰ってるわけじゃなくて間違えて喰っちまってるだけなんだ。あんな不味いの喰いたくないんだ。

 どうかオレサマ達を恐れないで欲しい。漁師さん達、危険だからって駆除しないでくれ。

頼む! 


                 ☆☆☆


「どう、お題『第六感』おもろかった?」

 あまり売れてない、ソロで活動するお笑いピン芸人は、本日の公演一人コントでお客さん達に

そう投げかけたが、


  ァハハ


 反応は薄く、

「ところで人間にも第六感備わってるって人もわりといますやろ。すぐに思い浮かぶ

ところでは、将棋の棋士とか。あのお方達、直感を超えたひらめき持ってますで。

棋士といえば、藤井聡太くん、A級昇格おめでとう! タイトル六冠以上と最年少名人

期待してるで。第六冠目は棋王かな? 王座かな?」

 こう締めて楽屋に戻った後、



「あかん! 全然ウケへんかったわ~。めっちゃええネタ浮かんだと思ったのに。お客さんの

ほとんどがしょうもなあって顔しとったし」

 毎度ながら披露したネタのウケが悪く、しょんぼりした気分に陥ったのだった。


「俺にもお笑い感覚っていう第六感備わってれば、もっと売れるお笑い芸人になれるのになぁ~」



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