第一話 ‘いってきますとはじめまして’
初投稿です…
とてつもなく緊張しておりマッスル((
-時は平安
人々が穏やかに過ごすこの時代。夜明山のいくつかの村である伝説がささやかれた。それはかつてとても美しいものとされ、また、醜いものともされたひとつの争いだった。
そして時は流れて現代。ここ、夜明町でまた新たな争いが幕を開けようとしている。
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学校からの帰り道、カラッとした暑さが続く夏休み。アイスを片手に俺は、ふと空を見上げた。黒いカラスが一羽。青空を横切る。なにもない平凡で退屈な日常。
「あ゛つ゛い゛〜゛」
当たり前のように叫ぶ。こんな日がずっと続くのかと思いながら歩く。宿題が終わらないから遊びにもいけない。負の連鎖である。そうこうしているうちに家についた俺は、いつものように自室へ向かった。途中、後でリビングに来なさいと言われ、はいはいとだけ返す。何の用だろうか。最近は夜咲さんともまともに話さない。誰か来たのだろうか。もしかして…ふと、胸をよぎったその考えに俺はありえないありえないと首を振った。
「何してるの早く来なさい」
そう言われ顔を上げるとそこにはさっきの不吉な考えが現実となって存在していた。座るよう促されてやっと、我に返る。嗚呼、現実だ。とうとう来たんだと次はお前の番だと言わんばかりの眼。そして訪ねてきたその女性は口を開いた。「私の養子にならないか」と。夜咲さんは笑顔でうなずいている。そんな彼女の手前、俺は女性の言葉にたいして、うなずくことしかできなかった。
「いってらっしゃい。新しいところでも元気でね。大好きだよ」
「……行ってきます」
背中を向けて、目からとめどなく溢れ出るものが見られないように。ようやく振り絞って出た小さな一言だった。
そうして俺はこの女性、-猩々緋 牡丹-につれられて十五年間をともにした家をあとにした。
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連れられて来たのは、夜明町という夜明山のふもとの町だった。そして俺はこの町の中で一番大きいであろう、家なのか屋敷なのか、よくわからないところに案内された。「ちょっとまっててね。」そう言って女性は家の奥へと姿を消した。
豪邸だな…そんな事を考えているうちに女性が戻ってきた。そこで少し説明を受けた。簡単に言うとこうだ。
・どうやらここが俺の住む家らしい。・同居人は俺を含めて十人。・みんな共通しているなにかを持っているそうだ。なにかは後で教えると言われた。
と、まぁこんなかんじだ。
新しい家。新しい家族。うまくやっていけるのだろうか。そんな不安がうまれはじめた…
猩々緋 ショウジョウヒ
第一話、どうでしたでしょうか…!楽しんでもらえたなら幸いです。二話以降はもっと面白い展開になる予定ですので、ぜひ最後までついて来てもらえたらな。と思っておりますっ!これからお願いします!!!