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あなたの部屋に私のパンツ干してもいいですか?  作者: さかき原枝都は
はじめましての彼女は可愛いと思った。

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第47話 悪女にご注意 ACT2

鷺宮先生(さぎのみやせんせい)が近くにいる。

会いたいと思う心に、会うのが怖い様な気がする心が一緒にいる。


何となくもやもやとした気持ちが、私の中で渦巻いていた。


生徒玄関口に戻ると

「あ、梨積さん先生の用事終わりました?」

と、話しかける子がいた。


ん? えーと何でこの子は私が先生の所に行っているのを知っているんだ?

不思議そうにしていると「やだなぁ、さっき話したばかりじゃないですか」


ええ、っと誰だっけ?


「あ、もしかしてこれのせい?」かけていた眼鏡を取った。


あ、この子、私に先生が呼んでいることを言いに来た子だ。

でも名前は思い出せない。クラスメイトなのは確かだと思う。


「あのぉ、もしかして梨積さん私の事分かりませんか?」

「なはは、ごめん。同じクラスだって言うのは何となくわかるんだけど、名前は思い出せなくて」


「ああ、そうなんだぁ。私ってそんなに影薄かったんですね。それとも梨積さん、私の事嫌っていたりして」


「いやいや、そう言う事じゃなくて、私ってあんまり、ほらクラスの中で話したり、仲のいい友達もいないから。なんていうか、正直同じクラスの人たちの名前も知らないんだ」


「嘘でしょ! だって梨積さん転校してきて、もう結構経ちますよね。それに私よく見ているんです。ほかの子達とも結構話なんかしているじゃないですか」


「でもあれは適当に相づち打っているだけで、誰が何話してるのかなんて、まったく興味ないんだよね」

「ああ、そうなんだぁ。意外と自己主義の人だったんだぁ。でもやっぱりそれなら、私とは相性いいかもしれないね」


「相性って?」


「もしかして私の名前も覚えていないとか?」

「あはは、ごめん実はそうなんだ」


「はぁ私、沢渡有菜(さわたりありな)です」


「……沢渡さん」


「うん、そう。有菜って呼んでいいよ。梨積さん」


ぶりっ子で私のちょっと苦手なタイプの子かと思ったけど、こうして話してみると、意外に話しやすい子だったというのが分かる。

クラスに溶け込もうともしていなかったから、こういう事は新しい発見だ。


「それじゃ帰りましょうか」

「え! もしかして私を待っていたの?」


「ええ、まぁ。本当はこうしてい梨積さんといろんなこと話したかったんですけど、中々きっかけがなくて。今日はよかったですよ」


「はぁ、……」


「梨積さんアパートで、独り暮らししてるんですよね」

「ええッと、そうだけど」

「私と帰る方向同じなんですよ。だから一緒に帰りましょ」


何で知っているというか、もしかして後をつけられていたのか?


「あ、ストーカまがいの事はしていないですよ。たまたま帰る時、一緒の方向だったからですよ。心配しなくてもいいですよ」

ニコッとしながら言う。


「ねぇ有菜さんて教室にいる時って眼鏡かけていた?」

「ええ、かけていますよ。コンタクトもあるんですけど、疲れるんですよね」


そうか、だんだん分かって来た。確かに眼鏡をかけたこの子の姿は教室で見ている覚えがある。この子もあんまり女子グループの中に率先して交わろうとはしない子だったような気がする。


何となく私と似ている雰囲気を持つ子。


もう夏まじかだという事が良く分かる。


この下校時の時間。日ごとに外の暑さが増してきている。

歩いているだけで、じわっと汗が体中にまとわりつくような感じがする。


すーっと、隣を歩く有菜さんの手が私の手を握って来た。

少し汗ばんだような、しっとりとした柔らかい手の感触。


「えっ!」


彼女の方を向くと

「えへへへ」と私の顔を見つめた。


「女の子同士で手を繋ぐのって抵抗ある?」


「あのぉう、それは何か深い意味合いでもあるの?」

「別にそんな深いとか、浅いとかそんなものもないし特に意味もないんだけど、何となく『繭たん』と手を繋ぎたくなっただけ」


繭たん! 


そんな風に呼ばれたのは初めてだ。


この子意外と……なんていう言葉を今ぶつけるべきなんだろうか?

でも、悪い気はしないし、私自身も嫌でもない。


「あ、繭たんのアパート見えて来たぁ」

「そうね。有菜さんはここからまだあるの?」

「うん、歩いて10分くらいかな」

10分? 意外とご近所だったんだ。


「ねぇ、いきなりこんなこと言ってなんか引くかもしれないけど、繭たんの所にお邪魔しちゃいけないかぁ」


「ええ、うちに来るの?」

「で、出来れば……。ちょっと相談したいこともあるし」


相談? 今度はいきなり相談か? ぐいぐいと押されるねぇこの子には。


まぁいまの時間だったら浩太さんもまだ会社だし……当然水瀬さんも……。

それに夕食の支度にもまだ時間はある。

でもなぁ、なんか正直めんどくさいというのが本音かなぁ。


いつもは学校から帰ると一人でボーとしているのが日課と言えば日課なんだけどなぁ。

なんて考えながら歩いていたら、部屋の前まで来ちゃった。


鍵を入れドアを開くと私より先に有菜さんが部屋に入って


「わぁ、ここが繭たんのお部屋かぁ。……超狭い! お布団敷いたらいっぱいいっぱいだね」

「なはは、そうなんだ、まぁどうせ寝るだけの部屋みたいなもんだから、別に苦にもならないんだけど」


「ふぅん、おじゃましまーーす」

おいおい、私より先に上がるのか!!

ま、いいっかぁ。

でも何となく憎めない子だよね。有菜さんて。こんな子がクラスにいたんだ。


「ふぅーん。何にも無いねぇ」


「はいはい、何にもないですよ。て、無くて悪かったわね」


「ごめんごめん、そういう意味で言って訳じゃないんだけど、でもさぁ、繭たんのイメージだとなんかもっと大人びた部屋を想像していたんだけど」


「大人びた部屋って? どんな部屋を想像したのよ」


「あのさぁ、ここだけの話なんだけど。私の持っている繭たんのイメージってさぁ、何となく男の人と一緒に暮らしているようなっていうかさぁ、私たちみたいに子供じゃなくて何だろう、大人の女って言うふうに見えるんだよね」


うっ! た、確かに年はクラスの子より一つ上だけど……、男の人なんかと一緒に暮らして……否定できない、あああああ。


「でさぁ、唐突にこんなこと言うのもなんだけど、繭たん。バージンじゃないでしょ。男の人知っているよね」


理由はともあれ、これも否定できない。


「なはは、ごめんね、変なこと言って」


「べ、別にぃ……」


「あれぇ、否定しないっていう事はやっぱり経験あるんだぁ。でさぁ、彼氏なのぉ? 年上の人でしょ多分。繭たん、年下には興味ないように見えるから」


はぁ、私ってそんな風に見られていたんだぁ……。


否定できない自分が……ああああああ。


もどかしい!!


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