ねこねこねこねこ
注意:この小説は描写が少ないです。
やばいカワイイ凄いいい最高、もふもふしたいなでたいエサやりたい囲まれたい埋もれて死にたい包まれたいむにむにしたい喉ごろごろしたい鳴き声ききたい。にゃーにゃーにゃーにゃー。
猫は世界の秘宝である国連大使とか任せたら世界から戦争なんて無くなってしまうだろう。
特に太っている猫は正義だ。みんなの敵である黒光りする油虫を捕まえてきてくれるという警察機構並みの能力まで備えてらっしゃる。FateやAIRやハルヒやシャナやゼロ使やそんな二次元にばかり目を向けずにもっと三次元の萌を満喫すべきだ。にゃにゃーに包まれて末期を迎えるなんてなんてパラダイス。ゴートゥーヘブン否、君がイルだけで其処は天国なんだよ。イエーッス!
……だからさ。だからさ。
「あの……ご主人様?」
「だまれこの外道がッッ! 猫はどうした猫は!」
「わ、私が飼い猫のミーですよう……」
「お前がミーちゃんなわけあるかぁああああ! どう見ても人間じゃないかッ! さあミーちゃんをだせこの誘拐犯がッ! それともあれか? まさかミーちゃんが変身した姿とでも言うつもりはあるまいな! ああん!」
「あう……信じてもらえないかも知れないけど私はミーです……ミーなんですよ」
「よーしわかったとりあえず山に囲まれた白い壁の病院に行こうな? そうすればきっといいお薬もらえるよ?」
「にゃう!? いやですぅ!」
「おおかたその茶髪とかいうちゃらちゃらした要素がた・ま・た・ま俺のカワイイミーちゃんに似ていたからか動機は! さすが統合失調症別名分裂症だなおい!」
「うう……嫌なら変えます」
「え? ……『変える』?」
「どうです? 髪はこのくらいの黒さでイイですか?」
「え? あれ? さっきの茶髪のきつめな目をした『イッツツンデレ!』みたいなおねーさんは!? ねえ目の前にいる黒髪のメイド服きたら似合いそうなおねーさん!」
「いや、だから同一人物ですって! 人物っていうか猫物ですけど」
「…………手品だな。さすが精神の病気は技術を育てる」
「ご主人……現実を見てください。ちなみにこの術を使った以上、私は人間にしか化けれませんからもう猫には戻れないんです」
「猫に現実を解かれるなんてッ!?」
「外見は認めるけど内面は認めないんですね……」
「のぐおっ!? なんか凄いダメージが来たぞおい!?」
「つまらない人ですねご主人」
「うわああああああん! ていうか口調変ってるじゃねえかぉ!」
「有名なことわざに『猫をかぶる』というものがあります」
「巧いこといったつもりだろうが全然巧くないぞっ! 想定の範囲内だよ!」
「はん。所詮その程度の男ですか……」
「基本猫だから毒舌だなおい!」
「ようやく認めてくれましたか?」
「言葉の綾だ!」
「素直じゃないなあ」
「猫に素直うんぬん言われたく……はっ!?」
「順応してますねえ。まあFateとかAIRとか知ってる時点でソッチの属性があることはバレバレですから……異常設定肯定派でしょ?」
「うぐぐぐぐぐ……」
「まあそれでも満足できないなら隠しているクリティカルなエロゲーの隠し場所を……」
「やめろぉぉぉぉぉぉっ!」
「別に成年漫画でも……」
「陥れて楽しいのか! 楽しいのかぁぁ!」
「それなりに」
「最悪だなおい! なんか猫熱が冷めていくよ! 次はフェレットかなとか思い始めちゃってるだろうが!」
「ああ、それは拙いですね。じゃあさっさと恩返しを発動しておきましょう」
「……ONGAESHI?」
「そうです。一ヶ月くらい前、ご主人様がたまたま食べ損なって捨てた肉まんが中●製の超クリティカル製品で、ここら一体を支配しようとしていた元ペットのワニがそれを口にしてSA●Sにかかって死んだんです」
「こわっ!? 隔離レベルの病気じゃねえか!?」
「そんな偶然が私たち猫を救ったので、如何ながら族長の妾の親戚のおじさんの拾い子の又従兄弟の親戚として私がここに来ました」
「実は恩返しする気ないだろ! なあ!」
「まあ、あなたの活躍なんてほとんどない偶然ですからね。
……SA●Sにかかって死ねば良かったのに」
「ひどっ!? 何ソレ!?」
「おかげで人間にならなきゃいけないし……この胸ってなんの必要があるんですか? 重いし、肩に負担が……」
「日本人女性はもっと機能的な人が多いけどなっ! つーか胸を馬鹿にするな! それが大きいのは夢が詰まってるんだよっ!」
「夢なら寝てから見てください。脳内の恋人と一緒に」
「せせら笑うな! お前シニカルな笑顔巧すぎだろ!」
「はーあ……オタクはこういう展開が好きだっていうデータがあったからわざわざ口調まで作ってきたのに……」
「もっと現実の勉強すべきだったな!」
「二次元に逃げてる男に言われたくないですけどね」
「あっれー!? 恩返しを受ける側なのに心がどんどんすさんでいくよッ!?」
「……もうなんかどうでもよくなってきちゃった」
「一族の使命軽いなおい!」
「まあ、とにかく……さっさと恩返しさせてください」
「内容すら決めてなかったのかよ!? お前はどこの芸人だ!」
「あなたが『うひょっ、ミーちゃん萌えぇぇぇ!』とかいう自然な反応をとってくれればその時点で終わってたの! なんで襲ってこないんですかこのヘタレ!」
「どんだけ俺にオタクを印象づけたいんだ! ていうかそんなことするオタクいねえよ!」
「……もう、さっさと満足してください」
「んなことする必要ないってのに……」
「じゃあどうすればいいんですか?」
「あのな……俺はな。お前が猫のまんまそばにいてくれれば良いんだよ。そういう無理に変身した人間とかでお礼を言われても困るの。作られた外面に内面は存在しないの。わかる?」
「……」
「恩返ししたいならここに飯を食いに来て適当に頭をなでさせてくれ。それでいいから」
「…………にゃう」
ぽん、という音と共に女の子の姿が消えて一匹の猫が現れる。
猫は不機嫌そうに尻尾をふりふりして、ぴょんと部屋の中へ上がり込み、きまったえさ入れを加えてくる。
「そう。それが一番萌える」
苦笑しながらキャットフードの缶詰を探しに立ち上がった。
実はこういうほうがさっくりかけたりします。知り合いではこういう小説のイメージのほうが強いです。どういうイメージだコノヤロウ!