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地龍のダンジョン奮闘記!  作者: よっしゃあっ!
第二章 外界との接触

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10.眷属と一緒にわくわく鑑賞会

本日二話目です

今日の更新はここまでです。



 さて、無事出発したようだし、こちらも観察に移るか。

 

 『地龍様、私も見てもよろしいですか』

 『ぷるぷー』


 『お、アンにぷるるか』


 ぷるるはともかく、アンが一緒に見たいだなんて珍しいな。

 

 『彼女達はともに身を鍛えた仲です。少々あの子達が心配でして』


 こっちの疑問を察したのか、アンは答えた。

 成るほどね。

 そういえば、ウナがアンに鍛えてもらったとか言ってたっけ。


 『わかった。んじゃ、三人で見るか』


 本当はぷるると二人がいいが、まあ、たまにはいいか。

 それに眷属同士の交流を深めるのは大事だろう。


 アンは常に低層にいたし、ぷるるは殆ど俺の傍にいた。

 せいぜいが、何かの報告でアンが深層に降りてきたときぐらいだろう。

 眷属同士でも直接会う機会は余りなかった筈だ。


 『それじゃあ、ぷるる、宜しくお願いしますね』

 

 アンはその手をぷるるに伸ばす。


 『ぷっ!』


 ぷるるは差し出されたその手を弾いた。


 『……………』


 アンは無言で、もう一度手を差し出す。

 

 『ぷっ!』


 ぷるるは弾く。


 ………何やってんの、お前ら?


 『……貴方とは後できちんとお話する必要があるようですね』

 

 『ぷる!』


 何だろうか?

 なぜかバチバチと火花を散らしているように見える。


 何でもいいけど、置いてくよ?




 遺跡に到着した俺は、台座をいじり、遺跡の中心部に一つの鏡を出現させる。

 一メートルほどの大きさのこの鏡は、ウナの視界を映したものだ。


 ゴーレムである彼女たちは、魔道具との親和性が非常に高い。

 そこで、なんとか、引きこもりながら外の景色を見れないかと、考えた時に見つけたのがこの鏡だった。


 この鏡は本来一対になって、互いの景色を見ることが出来るものだった。

 ただ、その対になる鏡は割れていて使うことが出来なかった。


それを魔改造し、こうして視界を同調する魔道具に作り替えたのだ。

音声は拾えないが、遺跡にいながら彼らと同じ景色を見ることが出来る。

 まったくエリベルの遺産はホントすごい魔道具ばかりだな。


 では、魔力を注ぎ込んでと………おお、映ってる映ってる。

 鏡に映るのはグランドキャニオンを思わせる雄大な荒野。


 これがウナの見ている景色か。

 懐かしいな。

 ホント何もねぇな、この荒野。

 俺にとっては食料の宝庫だけど。


 『ん?』


 そこでウナの視界に映し出された映像を見ておれは気づいた。

 

 『………トレスとドスの服装が違うな』


 低層に行った時とは違い、茶色っぽいマントを被っている。

 マントの隙間から見える服装も、いつものアオザイとは違い、ぼろい単色のシャツとズボンだ。

 それに視界の端にはウナが着ているっぽい………、これは黒いマントか?

 緑の葉っぱの刺繍が施された黒のマントだ。

 服の材料は無くて彼女たちは常に同じ服装でいた筈だけど?


 『あ、地龍様。畏れながら、それは私が進言致しました』


 『アンが?』


 『はい。彼女たちの服は地龍様の皮と鱗で作られておりました。外界に出た時に万が一地龍様の存在がばれないようにと、私が他の服を渡したのです』


 『成るほど、言われてみれば確かにそうだった』


 ばれない様にするなら着替えは必須だったな。

 自分の身を守るために動いてるのに。


 これは素直にアンに感謝しとくか。蟻だけど。

 どうして俺こういうところが抜けてるんだろ?


 『ん?でもあの服の素材はどうしたんだ?』


 『あれは土蟲ワームの皮と………その、えーっと……ゴ、ゴブリンの装備品を剥いで作りました』


 『ああ、そういえば、ちょくちょく土蟲ワームが低層に現れるって言ってたな』


 ダンジョンの拡張時にアンから、土蟲の報告が何回かあった。

 問題なく撃退しているようだったし、ここ最近は現れたって報告は無かったけど。


 『はい。地龍様はお食べにならなかったようなので、肉は私たちで食べ、その皮を何かあった時のために、とっておいたのです』


 『へー、成程な。』


 うん。一回見たけど、あのグロテスクな肉は食う気にはなれなかった。

 それに魔力の密度も魔石に比べれば微々たるもんだ。

 岩喰ってた方がいいし。


 『あ、ゴブリンも現れてたのか?俺聞いてなかったけど?』


 『………その時、地龍様は、寝ぼけておられたではないですか』


 『あー、聞き流してたか………』


 『はい。その後にもう一度報告に伺った際には、トレスさんと遊んでいましたし』


 『あー………』


 返す言葉もなかった。


 んー、しかし、そうだったか。

 ゴブリンか。地下に住むゴブリンもいるのか?


 あ、検索掛けたら、土ゴブリンって種族いた。


 エルド荒野にはいないって書かれてるけど、まあいつの知識かわからないしな。

 もしかしたら、移住したのかもしれないな。


 あ、そういえばゴブリンって人族の間じゃ『愚か者』や『お調子者』を意味する暗喩だとか書かれてあったな。


 ………ま、今は関係ないか。



 鏡に視界を戻す。


 探索ルートは、ある程度決まってる。

 

 地図によるとエルド荒野の東側には広大な森が、北にはエルド鉱山が、そしてエルド鉱山を超えた先には人族の国があると地図には書かれている。


 今回のルートは、このエルド鉱山の麓だ。

 地図によれば、このエルド鉱山は魔石の産出場所でもあり、炭鉱町も麓にあるそうだ。


 もし人族の国がそのまま地図通りに残っていたらの話だけど。



 さて、それではしばらくは彼らの行動を見守るとするか。



 


次回から、ウナ達視点のお外のお話です。


アンさん、ホントは何があったんでしょうねぇ……

この辺りは、二章終了した後に閑章で補足する予定です。

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