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15. 宇宙のお化け

「ここではすべて凍り付きます」

 暗闇の中で漂うそのお化けは、すまし顔でアリソンを見つめた。まるですべてを悟っているような顔。少し面倒だなと思った。

「生きとし生けるものは凍り付き、時間も意味を為しません。万物がただ停止する場所。それがこの宇宙」

「あなたはどうなの?」

 お化けはゆっくりと目を瞬かせた。今見たように、彼は動いている。アリソンも、また。

 宇宙のお化けはアリソンを馬鹿にするように笑った。

「肉体の檻から解き放たれ霊魂となった我らは、万物を超越した存在。宇宙に在ることを赦された、ただ一つの――」

 どうやら自分に酔っているようだ。

 本当に面倒くさいなと、アリソンは講釈が終わるまで遠くの恒星を数えていた。

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