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里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます  作者: 結城芙由奈@コミカライズ連載中


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第25話 突入!!

「それで、こんな場所で集合して一体何がどうなっているのだね?娘の見合いはどうなったのだ?」


クラウス家のご当主が首を傾げる。


「え…?お見合い?」


ジェニー嬢の顔色がサッと変わる。ついに…ついに始まった!湧き上がる興奮を抑えつつ、私は言った。


「実は…皆様に大変残念なお知らせがあります」


「な、何ですか?残念なお知らせとは…!」


エリザベート様が声を震わせる。ジェニー嬢も不安気にしているが、クラウス家の手前もあるのか口を閉ざしている。


「実は…デニム様はあろうことか、複数人の女性達とお見合いをしているのです。しかも同一日に」


「「「「えええっ?!」」」」


4名の来賓客たちは驚きの声をあげる。


「まだ昨日からお見合いは始まったばかりではありますが、昨日も2名の令嬢達とお見合いをすませております」


しかし、両方とも失敗だった事は伏せておいた。その方が盛り上がるだろう。


「な、何と言うことだ…!」


案の定、クラウス家の当主は怒りの為に顔を赤らめて身体を震わせている。それは当然だろう。貴族のお見合いで通常は複数同時進行で行われる事などあってはいけないからだ。あの馬鹿デニムは自分達さえ黙っていればバレないとでも思っていたのだろうが、そうはいかない。


「そ、そんな…」


気の毒なジェニー嬢は今にも泣きそうになっている。それを侍女の少女が慰めている。


「まさか…貴女は今日お見合いにいらしたのかしら?」


エリザベート様が声を震わせながらジェニー嬢に尋ねた。


「は、はい…本日16時からお見合いだったのですが…」


「な、何だと?!もうすぐ17時になるではないか!いくら同日に見合いをするにしても…次の見合い相手を1時間も待たせるとは…何て誠意の無い男なのだ。いや、それ以前に何時間も2人きりで一体中で何をしているとうのだ?!」


もはやクラウス家当主の興奮は止まらない。そして私もこの後に起こる展開が待ち遠しくてウズウズしている。


「あなた!このドアを開けて2人が何をしているのか確かめましょう!」


エリザベート様が手に持っていた扇子を折り曲げそうな勢いで両手で握りしめながら言う。


「ああ!そうだな!」


当主も首を激しく振りながら答える。


「あの!私も確認させて下さい!」


ジェニー嬢が手を挙げる。


「ああ、そうだな。君も見合いに来ているのだからな。よし、一緒にせーので中に入ろう!」


「ええ、4人で突入しましょう!」


クラウス夫妻とマリア嬢及び侍女の少女は結託した。もうここまでくれば私が進行役を務める必要も無いだろう。見物人に徹することにした。そして周りを見渡せば、クララやフレディをはじめ、仲間?達もワクワクしているのか目をキラキラさせている。


「よし!では行くぞ!」


今やリーダーはクラウス伯爵になった。


「「「はい!」」」


声を揃えて返事をするエリザベート様とジェニー嬢に侍女。


クラウス伯爵はドアノブを握りしめ、勢いよくガチャリと開けて部屋の中へ飛び込んでいく。そしてその後に続くエリザベート様とジェニー嬢達。


その直後―


「うわあああ!!お、お前達!!何てことをしている!!」


「マリア!何て事を!!」


「ああ?!お、お父様!お母様!こ、これはっ!!」


「げ!な、何でここへ…!!」


「デニム様…!別の女性とお見合いなんて酷いですわ!!」


途端に大騒ぎが起こり始めた。私は中へ入らずとも誰の叫び声なのか全て分かってしまった。


「さあ、皆!我々も突入よ!」


私は背後に使えている仲間たちに声をかける。


『はい!!』


全員が声を揃える。


そして私達は一斉にド修羅場の真っ只中へ突入した―。


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