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その3
『この手紙を拾ってくれた人。誰でもいいので私のお友達になって下さい。
私は重い病気でずっと家に居て独りぼっちです。だから今まで一緒に笑える友達がいません。
今日私は思い切って家の側の小川から手紙を入れた瓶を流しました。この手紙をのせた瓶はきっと川を下って海へ行き、世界中の色んなところに行って病気の私の代わりに色んなところを旅して、きっと素敵な友達を探してくれると思ったからです。
瓶を拾って、手紙を読んでくれた方は是非私に会いに来て、友達になってください。
でも、でもね。
もし私が死んだ後にこの瓶を見つけたら、どう思うかな。
だから私考えました。
その友達が悲しむかもしれないので、向日葵の種を入れておきます。もし私が死んでいたらこの種を庭に蒔いてください。そうすれば夏になると向日葵が咲いてそれを私だと思えるから。
それでは ヒナコ 』