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その18
時折吹く風が小川の上を進み、それが僕達の頬に当たっては流れて行った。先頭を勝彦と勝幸兄弟が行き、その後を少し遅れて僕とツトムが並んで進む。
僕は並んで自転車のペダルを漕ぐツトムの方を見て、前の二人に聞こえないように小さく言った。
「ツトム、お母さんとは最近会っているの?」
僕の声にツトムが首を振る。
「会ってないっちゃ。この前の五月の連休のときに一度。それっきりちゃ」
ツトムは真っ直ぐ進む方向を見ている。
「そう・・」
僕は前を向き向き直った。
また小さな風が吹いて、僕達の頬に当たる。
「寂しく・・、ない?ツトム?」
僕は聞いた。
ツトムの大きく息を吸う音が僕の方まで聞こえた。
「ナッちゃん、やっぱり寂しいちゃよ」
ツトムが僕の方を見た。
すこし寂しそうにした瞳が僕を見ている。
「ツトム、この前の日曜日。お母さんが僕ん家に遊びに来ていたよ」
ツトムが前を見る。
「母ちゃん・・元気にしちょった?」
僕は頷く。




