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Electrical Master =自由自在の電気能力者  作者: 真柳海斗
1章~転移から地獄の底まで~
3/3

2~うわっ、俺のスキル...弱すぎっ!?~

今回も短いと思いますが読んでいただければ嬉しいです。

  「ナギ....!早く..きて!ナギ!」

 ん、んっだよ、うっせーな...もう少し寝させろよ。

「いい加減....なさい!」

  ペチッ。痛、なんだよ...ん?教室の天井って石だったっけ?

「何バカ言ってんのよ!ここは、教室なんかじゃないわ!」

  教室じゃないの?じゃ、ここはどこ?

  周囲は石作りの部屋になっていて、たくさんの同級生が寝ていた。部屋の外から貴族のような華やかな服装をした金髪ストレートの女性とその女性を守るようにもう一人、腰に剣を提げている青髪ポニーテールの騎士風の女性。遠目から黒いローブを着て、杖を持っている人達が10人程こちらを眺めている。よくわからない言葉でしゃべっているが、貴族は興奮しているようで手をバタつかせている。あ、こけた。泣き目って...なんなんだ?曖昧だな。異世界のブレイファ。将人に力を与えたラング。あれ?ラングって誰?...ダメだ。思い出せない。でも、たしかラングはこうも言っていた。この世界はゲーム。君たちには能力を授けたと。なら、まずは状況確認だ。

  ゲームなんだから、えーっと。

自己解析(ステータスオープン)

  うおっ。何これ?半透明のガラスのような言うなればウィンドウが出てきた。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 名前:一条(いちじょう) (なぎ)

 性別:男

 レベル:1

 HP:100/100

 MP10/10


 スキル

 ・KM1543G52H(Erectrical person)


 称号

 ・:-)¢*«〒』+<=(全てを統べる者)


 特殊技能


 加護


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  比べる人がいねぇから分からんな。て言うかつっこんでもいいですか?スキルと称号の言葉おかしくね?これは隠した方がいいかな?バカにされそうっていうか解剖されそうで怖い。てか、メンタル低くね?ガラスのハートじゃん!幼馴染みだけに見せるか。

「ねね、彩香。ステータス見せて。」

「?すてーたす?うわっ。何これ?」

  意味がわからなく呟いただけでも発動するのか。

「見せ合いっこね。なら見せる。」

「元からそのつもり。早く!」

「はいはい。」

  どんなじゃろな!

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 名前:如月(きさらぎ) 彩香(あやか)

 性別:女

 レベル:1

 HP:100/100

 MP150/150


 スキル

 ・回復魔法

 ・聖魔法


 称号

 ・聖女


 特殊技能

 ・エリアヒール


 加護

 ・慈愛の女神の加護

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  俺より余裕で高い...だとっ。

「いぇーい!ナギにステータス勝ったー!」

  クッ。『貴方のライフは残り3600です。』

「それに何?MP10?絶対魔法使えないじゃん。」

  グハッ...!『クリティカルヒット。残りライフは0です。貴方の負けです。』

  俺はその場で打たれたように膝をついて倒れる。

  「あ、死んだ。精神力無さすぎぃぃぃぃ。ふふふ。」

  『もう、やめて!彼のライフはもうゼロよ!』あぁ、幻聴が聞こえる。意識が、朦朧と、ここまでか。

「でも、強いスキルってラングは言っていたのにナギのスキルは『雷魔法』だけ。しかも称号は『魔法見習い』?詐欺じゃないの?」

  うん?聞き捨てならない言葉が聞こえたぞ?

「なぁ、彩香。お前から見てこの変な字何て読めんの?」

「何となくだけど、雷魔法と魔法見習いって読めるわよ。」

  何か違いに意味はあるのだろうか?うーん。まぁ、いい。他の人のも見せてもらえわねえと、よくわからん。

「とりあえず皆を起こすか。」

  彩香と二人でクラスメイトを揺すって起こし、A組は蹴って起こす。うん。常識だね。彩香には冷たい目で見られたが気にしない。

  うん。案の定将人も強かった。将人のステータスは、

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 名前:神無月(かんなづき) 将人(まさと)

 性別:男

 レベル:1

 HP:1200/1200

 MP:0/0


 スキル

 ・肉体強化(神)


 称号

 ・絶砕拳闘士(ぜっさいけんとうし)


 特殊技能

 ・壊レヌ拳


 加護

 ・???

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  将人、クッソ脳金なんだが。壊れぬ拳って何でカタカナなんだよ、怖いよ!MPゼロだし。魔法絶対使えないじゃん。その分、肉体強化神ってるけどね。

「ぁkoduぇsytお?」

 騎士っぽい女性が凛とした気迫のある声で話してきたが聞こえるのはよくわからない言語。なんだ?このひと。

 女性はポケットから耳を開けずにつけられる挟むタイプのイヤリングを渡して、イヤリングを指差し、俺の耳を指した。これをつけろと?あ、首を縦に振った。怪しいけどつけてみよ。

「ねぇ、薙。それつけるの、やめたほうが...」

「大丈夫でしょ。別にポタラみたいに合体とかしないだろうし。」

 皆に見られながらつけるってなんか、緊張しない?

 着けた瞬間イヤリングが緑に光り、割れた。

 パリンッ。

 み、耳がぁぁぁぁ。

 って、全然痛くない。

「聞こえていますか?」

 今度は女性騎士の声が日本語に聞こえた。

「はい。聞こえてますけど、何したんですか?」

「『全言語理解』というスキルを付与したのです。試しにステータス画面を開いてご確認してみて下さい。」

「ふーん。ステータスオープン。」

  ...へぇ、こんなんでスキル取得できちゃうんだ。これたくさん使えばスキル楽し放題じゃん。

「ご確認できましたか?」

 女性騎士が尋ねてくる。にしても、声綺麗だな。声優さんって言われても疑えないレベルだわ。

「はい。こんなに楽してスキル取得出来るんですね。」

「はい。ですが今回用意したイヤリングは1つ作るのに4日かかります。全て作るのに約一年ですね。そして、付与魔術が他者に永続的にできる術師はこの世界で一人しかいません。しかも、付与出来るのも全言語理解のみです。肝心の術師の性格も癖者で、とっっっっても大変でした。それが目の前で砕け散るのを見ると、こう...表現出来ない気持ちにさせられますね。」

「なんか、ごめんなさい。」

 女性騎士さんの爽やかな笑顔の気迫のせいでつい、謝ってしまった

  あれ?俺なんか悪いことしたっけ?でも、便利だから良いや。

「ところで、この場所てどこですかね?」

「説明しますので、貴方から皆様に説得して戴いても?」

  そう言われて、振り返って見れば先生生徒全員が目を円くさせ、こちらを見つめていた。はっきり言って、滑稽です。

「皆どうしたの?アホ丸出しの顔すんなよ。」

  俺が言って気づいたのか、皆ハッとして問いただしてきた。

「おい、ナギ。お前、ネイティブだったのか!」「よくあんな変な言葉喋れるね?」「なんだ?あの発音。」「お前、こっちの世界の人だったの?」「耳は大丈夫なの?」

  問い詰められて目で女性騎士に助けを求めると

「無事な事と、イヤリングのことを話して、みんなにイヤリングを着けるように説得してください。」

  と、返ってかきた。皆納得するかな?

「皆、えー、落ち着いてー。はい、深呼吸ー。吸ってー、吐いてー。吸ってー。吸ってー。吸ってー。吸ってー。止めてー。」

「馬鹿馬鹿しい!さっさと説明に入れ!」

 なんだ?うっせぇな。A組がつかっかってくんなよ。

「あー、はい。はい。説明しよう!さっきのイヤヤリングは『全言語理解』っていうスキルを付与してくれて、割れたのは発動した証拠。痛くないから安心して。んで、女性騎士さん曰く、説明がしたいので、皆にイヤリングを着けて欲しいんだと。」

 解説が終わり、上手く内容をまとめられた事に満足して、皆の反応を窺っていたが、皆、俺という証拠のお陰で受け入れたらしい。女性騎士が皆に配り終え、皆が着けていく。

「うおっ、マジで魔法やん。」「痛ッ!くない!」「僕にも魔法の才能あるかな?」「こんなの。どうでもいい。早く、家に、帰りたい」


 各々が様々な反応をするなかその囁きのような小さな声が聞こえた。その声によって周囲は自分達の状況を思い出し、それに同調するかのように騒ぎだす。

「明日はジャンプの日なのに。」「来月ライブだったのになー。」「え、帰れないの?」

  一人騒ぎ始めると周りの者も騒ぎだす。それを治めるかのように女性騎士は声を上げる。


「今の研究ではまだ一方通行の召喚魔法ですが、逸話にも魔王を打ち倒した勇者は元の世界に帰れる。と、あります故、緊急事態が発生した今日、勇者様方を喚ぶに至ったのです。どうか、我が国をお救い下さいませんか?」

 女性騎士と貴族っぽい女性が丁寧にお辞儀をした。


「そんなこと言われても、ライブ行きたいし。」「っていうかさ、実際帰る方法ないですよーって言ってんでしょ。」「でもさ、ラノベみたいな展開で楽しそうじゃね?」「皆チート能力持ってるんでしょ?魔王ぐらい楽勝でしょ。」「ちなみにお前、チートってどんな能力なの?」「おれ?聞いて驚くなよ!俺の称号は魔物使い(テイマー)だ!俺のスキルは魔物使役(テイム)!魔物軍団とか萌えペット系魔物とか妄想がとまんねぇ!」


 比較的ラノベとか読んでた生徒達は簡単に適応している。俺もラノベとかゲームとかで案外受け止められてる。


 でも、そうじゃない生徒達はなかなか受け止められていないらしい。中では泣いている子もいる。気持ちも分からなくもないし無理もないが、喚ばれちゃったからには仕方ないよね。帰る手段も無いんだし。


「皆様それぞれ思うこともあるかも知れませんが、これは全国王皇議会で決めた全国、世界の意志なのです。全国なため、あらゆる良待遇をお約束致します。この世界のこと、生き抜く術なども教えます。安心安全な暮らしも保証します。どうか魔王をうち滅ぼしていただけませんか?」


 ぶっちゃけ、受けるしかないよな。俺たち何も知らないし。


「僕は、受けようとおもう。」

 お、あいつはC組の阿部だっけ?気が弱そうなイメージだったけど意外だな。


「だって、僕は何も知らないし、魔物とか魔王とかいる世界で生き残れる自信ないし。お願いします。女性騎士さん。」

 うん。まぁ、そうするのが一番安全だよなぁ。




「皆様、自己紹介が遅れてしまい申し訳ありません。(わたくし)はエスト王国第一王女アメリア・エストと申します。以後お見知りおきを。」


 第一王女様でしたかー。




 皆が王女様を交えて地球やブレイファのことを話しあって少したった頃、先に王様へ報告をしにいった女性騎士さんが帰って来た。ちなみに女性騎士さんはエリカ・セスラールというらしい。


「これから我がエスト王国37代王、エネガー・エスト様へ謁見をさせていただきます。マナーなどを教えますので聞いてください。」


 今度は謁見ですかー。

次回は王様と薙のスキル考察です。

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