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Electrical Master =自由自在の電気能力者  作者: 真柳海斗
1章~転移から地獄の底まで~
2/3

1~異世界ブレイファへの転移~

短いですが、今回までですので。次回からは長くしようと思います。

いつも通りに授業を受けいつも通り騒ぐ、しかしいつも通りにいくのはここまでだった。

『う、うーん。あー、テステス。皆、聞こえるー?...一度やって見たかったんだよねー』

それは無邪気な子供の声。皆が帰ろうとする時間に聞こえた。

「何だ?この声」「放送室かな?」「でも、こんな子供みたいな声の奴いねえよな」「もういいじゃん。かえろーよー」「もう少し聞きたいから待って!」「千葉先生、今日、放送室使う予定なんてありました?」

みんなが各々の反応をするなかにナギ達幼馴染み組もいた

「どっきりかな?おいまさと、返事してみろよ。」

ナギは気軽な口調でいたずらっぽい笑みを浮かべながら言う。

「言ってみるわ。おーい。聞こえてるぞー!」

「っちょ、まさとのバカ。ここで言っても聞こえるわけないじゃない。だいたい、ナギもそういうこと言わないでよね。ほんとにばかn」

『聞こえてるみたいだね。良かった良かった。もうっ、誰も返事してくれなかったからビックリしちゃったよ!』

「「「え!?」」」

返ってきたのは無邪気な声。返ってくると思わずに言ったナギ逹は呆然とする。

『何々?えっって?ちょーうけるー。さっき答えてくれた子にはサービスしちゃおっかな。ねえねえ、何か望みはあるかい?』

「まさと、またなんか言って見ろって。」

ナギは試すように将人へ言う。

「んっと、じゃ、何を殴っても傷一つつかなくて痛くない拳をくれ!」

「はぁ、ばかばかしい。本当に叶う訳ないでしょ。」

ナギとまさとは楽しそうに、あやかは呆れてしゃべっている。周囲の生徒や先生は無言。

『そっんなーん、あっさめしまえー』

少年の声が聞こえた瞬間、まさとの拳が光った。

「「「「おおー」」」」

男は興奮し、女子は呆気にとられる。

「おい、まさと、なんか思いっきり殴ってみてくれよ」

ナギはマサトがわざと手品でやったと思い込み、なら、殴ってみろよと挑発した。

「マジかよ。殴ってみるわ。」

そういい、マサトは黒板まで歩いて行き黒板へ拳を思いっきり降りかぶり殴った。


ドンッ、ガラガラガラーー


そういい、殴った。黒板は粉々になりました。

「あああああぁぁぁぁぁ。黒板がぁぁぁぁぁぁ。しゅ、しゅ、修理代ーーーー!」

千葉先生は発狂し、生徒たちは無言で将人を見る。将人は居心地悪そうにしていた。

「将人先輩。仕組みましたっすか?」

「「「仕組んでねえだろ!」」」

「す、すみません」

ナギはからかうように言うが皆に思いっきり否定されて、シュンとしている。そして彩香がなぐさめる。よかった。いつもの構図だ。黒板を挟んだ向かい側はAクラス。Aクラスの皆の目は点である。無理もない。子供の声が聞こえて、少ししたら黒板が粉々になっていたのである。しかも、黒板の残骸の前には拳を振りきった状態の将人。混乱するのも無理はないが、いつものバカにされているBクラスにとって、Aクラスのアホ顔はいい気味であり、笑ってしまうのも無理はない。そう、無理はない。はず。

「あはははー、なんだあのAクラスのアホズラ、シャメシャメ。あっは。永久保存ー」

ナギはそう言いつつカメラを連写。


パシャシャシャシャシャ...


Aクラスが再起動し、赤面し始めた頃にまた子供の声がした。

『気にいってくれたかい?』

「ああ、さいっこうだぜ!ありがと、えっとー。」

『そういえばまだ名乗ってなかったね。僕はラング。ブレイファ世界の神。君たちのいう、異世界っていうところの神様。かな?』

「おう、そうか。ありがとう。異世界の神様のランg...っておかしくね?」


パシャシャシャシャシャッ。


「ふう。満足。おい、将人見ろよこれ。この写真なんかさ、最高だぜ。おい、みんなも」

「「「「「状況考えろアホ!」」」」」

「え、状況ってなに?(え、ちょ、何皆カリカリしちゃってんの)」

ナギはニヤけを隠しながら首を傾げる

「だから、神様!This voice is GOD!」

彩香も冷静になれず ついつい英語が出てしまった。しかも間違ってるし。なんだよ、この声は神って。イケボってことか?

『もう少し君たちの会話を聞きたいけどね。時間が押しているんだ。異世界の者達よ、<黙れ>』

え、なんだよこれ!全然しゃべれねえ。あ、スマホで文章会話すればいいんだ。

ナギ:将人と彩香しゃべれる?

将人:ノー

彩香:しゃべれないわ。なにこれ?

ナギ:さぁ?とりあえずなんか話してくれるそうだぜ

『いやー、本当に人って面白いねー』

ラングは無邪気に言う。

『さぁ、本題に入ろうか』

そう言った瞬間。周囲の人は静まり、一語一句聞きのがさん!という表情である。

『単刀直入に言うと、あなたたちはこれから異世界、ブレイファの国であるエスト王国に転移される予定でね。いきなりとばされたらかわいそうだから、事情説明に来たわけ。』

皆、各々の反応。ある人はスマホで家族にメール、ラインをし別れや説明を打ち込んでいたり。ある人は喜び、踊る。また、ある人は絶望し、突っ伏す。たくさんの反応でラングは笑っていた。

『あっはははー。ほんっとうに面白い。そして、安心して欲しい。さっきの子にやったように僕は人に力を与えられる。転移の際は皆に合った能力を送ろう。そして、向こうの世界。ブレイファはこちらと言語も違う。システムも違う。分かりやすく例えるなら...そう!ゲームだ!では、良い異世界生活を!』

瞬間、教室が光に包まれる。その後一瞬の浮遊感。


後に残るのは生活感溢れた教室と、無邪気な子供の声。

『いっちゃったねー。さあ、どんな風に踊ってくれるかな?...強い強い<勇者>逹。あっははははははー』

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