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Electrical Master =自由自在の電気能力者  作者: 真柳海斗
1章~転移から地獄の底まで~
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0~プロローグ~

発投稿です。至らぬ点も数多くあると思いますが、生温かい目で見てください。不定期投稿です。

目の前には巨大な海蛇。その目の前に佇む白髪、アホ毛。アホ毛のみが色素を取り戻そうとしたが失敗してしまったような灰色。瞳はまるで空の様な青色。髪はアホ毛が主張しているウルフカット。顔は端正であるが、笑いや瞳が悪戯っぽい。その場には重圧なプレッシャーがかかっている。否、アホ毛の青年から漂っている。

「なぁ、お前。何で海蛇なのに鱗黒いの?」

『いたしかたあるまい。遺伝なのだ。』

青年は呟き程度で言ったが、聞こえていて驚いた様子であった。

「言語が分かるのか。賢いなお前。」

『そんなことはどうでもいいが、二つ言わせろ。一つ、お前に容姿について言われたくない。二つ、何しに来た。三つ、お前は何者だ。』

「三つじゃん、聞きたいこと。」

アホ毛の青年は呆れながら言った。

『数の一つや二つ気にするな。して、答えていただこう。』

青年は心地よい声で答える。

「一つ目、俺はこれでも恥じない容姿と思っている。二つ目、お前をぶち殺しにきた。三つ目、俺の名前は一条(いちじょう) (なぎ)だ。」

『ふむ。イチジョー・ナギ。東洋のものか。』

青年はおどけたように言う。

「大正解。俺は東洋の者だ。あ、いい忘れていた。」

ナギはイタズラっぽい笑みを浮かべる。

「俺の名前っていったら、二つ名も答えなきゃな...たくさん、言われているな。『蒼電(そうでん)の賢者』『蒼電の使い手』『革命児』『アホ毛マン』...最後はやっかみだがな。俺が一番気に入っている二つ名『(あお)のレールガン』。なぁ、大蛇。超電磁砲(ちょうでんじほう)、またの名をレールガン。知っているか?」

またナギはニヤっと悪戯っぽい笑みを浮かべる。

『レールガン?なんだそれは。』

海蛇は首を傾げる。

「そうか。なら、冥土へ持っていくといい。この、土産話を。いや、土産体験かな?まぁ、いい。せめて、一瞬で逝けるといいな。」

そういいながら、ナギは虚空から硬貨を取り出す。大蛇は警戒し、臨戦態勢を整える。

「では、さようなら。賢い蛇よ。」

そう言い、ナギは硬貨を弾く。表の国王の顔と裏の王城が入れ替わる...

大蛇は首を傾げながら硬貨を見つめる。

「あばよ、海蛇。」

硬貨が空中で回る中、ナギは言う。ナギは右手を銃の形にする。人差し指を伸ばし、親指を平行につける。他の指は握る。これが、ナギのレールガンを放つ際のスタイル。

ナギの銃の形をした手から蒼いスパークが迸る。それは周囲に蒼電を撒き散らす。

「放て。[超電磁砲(レールガン)]」

ナギの親指に硬貨が当たる。右手のスパークが硬貨を弾き出す。それは一瞬。大蛇には数瞬に見えたかもしれない。しかし、回避は許されない。出来ない。蒼いスパークが硬貨を包み、蒼い閃光となって大蛇に迫る。


ーーズドォーンッ


一面が蒼色一色になる。

その後に残るのは風穴を開けられた海蛇とその死体を眺めるナギのみだった。

「ま、耐えられないよな~。」

ナギは残念そうにそう呟く。ナギはなぜこの様な化け物じみた能力を持っているか、回想をする。



ーーーーーーーー

一条(いちじょう) (なぎ)。どちらかというと不真面目な普通の高校生。黒い髪の毛。髪型はウルフカット、アホ毛が稲妻のように一筋立っている。目つきはちょっと鋭いイケメン。しかし、悪いことをたくらむ時は無邪気でいたずらっぽい笑みや目をする。(なぎ)の通う高校は中高大一貫の(しん)(がおか)学校、高等部第二学年Bクラスである。クラス分けは学力で決まり、上のクラスから順にA、B、C、Dと、四クラスに別れている。ナギは学力、運動能力共にぶっちぎりのAクラスだが、幼馴染みの如月(きさらぎ)綾香(あやか)や、神無月(かんなづき)将人(まさと)と同じクラスになるため、わざとクラス決めテスト時にBクラスになるようにしたのである。

そのおかげで、クラスで浮いたりはせずに居られるため、ナギは将人と綾香に感謝している。将人は運動能力抜群のバカ脳金イケメンである。抜群といっても、ナギには勝てないけどね。髪型は茶髪ロン毛の密編み、一見チャラそうだが一途な男性。綾香は黒髪ロングのストレート。おとしやかで可愛いというより綺麗が合う女性。知的な雰囲気を醸し出している。今日も至って普通の日常を消化する日々。しかし、ナギにとっては退屈ではなく、将人や綾香と一緒にわいわいする学校生活は楽しいと感じている。ナギと将人はバスケ部のガードとセンター。マネージャーとして綾香はバスケ部にいる。他校のバスケ部からは『真ヶ丘高校のガードとセンターには勝負をしかけるな。ガードはドリブルで全国一位校のスタメンを余裕で抜きさる技量だ。センターはもう、化け物。体幹がものすごく、まるで壁のようだ。この二人、«チャラ&アホ毛コンビ»には気をつけろ』とまで言われている。

それを初めて聞いた二人の反応は、『『チャゲ&ア⭕カかよ!』』だった。というのはどうでもいい。

ともかく、ナギは青春を謳歌していた。

しかし、その青春は唐突に終わらせられる。




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