ー第五話ー ーー初めての進化だよーー
すーーーー。
だあーーーー!
・・・なにしてると思う?
魔法で覚えたじゃない、謎光線。
覚えたのに使えないみたい。
まあ、使えないものは使えないしね。
あと名前変えたい。
だれだよこんなダサい名前付けたやつ!
俺だよ!!
・・・そんなことを考えていたが、それ以上に気になるものがある。
進化だ。
俺が進化するとどうなるんだろう?
超吸収性スライムとか?
よわそー。
だが、俺は進化先が増える称号《変幻自在》を持っている。
LvMAXで得たスキル《進化分岐の書》を使ってみるか。
ふむふむ、現状進化できるのは《魔界性スライム》《スライミュ》《ゴーストスライム》《メタルチックスライム》《超吸収性スライム》だけみたいだな。
うん。
魔界性スライム?
強そうだけど自我失いそうだからやめとこ。
スライミュってなんだ?
絶対これ弱いだろ。なる必要がない。
ゴーストスライムだと?
俺にまた死ねと?
却下。
メタルチックスライムか。
なんとなくHPが3とかな気がするが、吸収でカバーできる。
こいつはいいかもな。
そしてやっぱりある超吸収性スライム。
このままの進化先がこれにあたると考えると、巨大になるだけだしこれになる必要はないな。
よし。
メタルチックスライムになるか。
『メタルチックスライム、進化条件、LvMAX、守備力1000以上、MP100以上、化ける者所持、条件を満たしました。進化を開始します。スキル・・・』
あれ、急に眠気が・・・
パチッ。
つかれた。
何もしてないのに疲れた。
進化の影響かな。
「あーあ、地面でも食おうかな」
そういいながら、俺は手を伸ばした。
・・・手?
そういえば、天の声が化ける者の所持を確認していた。
・・・今の自分の状態をみてみよう。
メタルチックスライムLv1
名前:無し 状態:人間(女)、弱体化
HP:25
MP:312
攻撃力:17
守備力:26600(3800)
速度能力:743
魔力循環能力:542
スタミナ:5
体内エネルギー:-25
装備
・なし
スキル SP:1645
・吸収Lv1
・解析Lv2
・HP回復Lv7
・自動MP回復Lv5
・自動防衛Lv2
・樹木ノ乱Lv1
・人類言語Lv5
・固体化Lv2
・鍛冶Lv1
・スキル辞典Lv5
・進化分岐の書Lv2
・他者変形LV1
ユニークスキル
・&%)ヱ‘*1} 解析失敗
魔法
・謎光線
技術
・無し
称号
・鉄壁の体
・被害者
・転生者
・変幻自在
吸収袋
・無し
ふむ、状態、女・・・・・・。
なんかいやだなー。
なにが嫌なのかはわからんが。
もとにもどそ・・・え!?
化ける者がない!
まさかこのままでいろと・・・
あ、他者変形ってスキルが増えてる。
進化したのか?
まあたしかにあのスキルは使いまくるタイプではなさそうだし、よかったかな。
つかってみる。
・・・失敗した。
スキルが進化したのは別にいいんだ。
ただ、自分に対し使えなくなってるんだ。
進化前の機能がないってどういうこと?
そこらの岩を皮の服にするくらいはできたので、それを着ておく。
次は顔だな・・・
顔をぺたぺた。
結構いい顔してるみたい。
髪の色は・・・、明るい茶色か。
外見的には、盗賊に狙わられるぐらいのかわいs・・・このへんでやめよう。
スキルのLvが一部あがってる。
スキルも結構増えたな。解析失敗ばっかしてた奴は、よくわからんが、ユニークスキル?
楽しいスキルって意味か?
それスキルなのか?
・・・まあ、意味が違うかもしれんから、またいつか考えよう。
解析のLvがあがったからか、ステータスが詳しく書いてある。
進化の影響か、喰ってきたものが消えているみたいだ。
・・・ただ、おなか減ってると思ったら、エネルギーがないじゃないか!
そこら中に飛んでったグランデの体でも喰うか。
手でもつと余計に気持ち悪いな。
・・・うん、まずい。
人間の体だからか、より味がわかる。
腐った魚みたいな味。
この状態で地面なんか喰ったら気が飛んでしまうかもしれない。
などと、気を紛らわしながらスライムを喰いました。
体内エネルギー:30
結構回復したな。
よし、気を取り直して、ほかのステを見るか。
スタミナと攻撃力が大きく減っているな。
スタミナは全力で走った際の持続可能な時間を表している。
この場合は5分は本気で走れるわけだな。
エネルギーはスタミナが切れた際のサブのスタミナみたいなもんだ。
秒単位で消滅していくっぽい。
まあ、こっちは十分な能力がある。
やばいのは攻撃力だ。
グランデクラスの強さの敵がきたら負けることはないが、まともにダメージを与えることはできないだろう。
何か、《衝撃波》のような強力な技が必要になってくる。
《謎光線》はスライムのころは体内から目にぎりぎり見えるぐらいの光線を出していた。
自発的に使うためには、魔力的なものを体から出さなければならない。
もちろん、俺はまだそんなことはできない。
生まれてからまだ一日もたってないんだぜ?
さらにさ、人間でいったら泣き叫ぶだけの子供が一軍つぶしてるんだぞ?
すごくね?
とまあ、自画自賛はやめてと。
少しだけがんばってみよう。
魔力っていったら、魔物の体に流れてそうなもんだよな。
じゃあ、俺は常に魔力を感じてるようなもんなのか。
体に意識をもっていく。
・・・んん、体から怪しい妖気が・・・。
色気なのか魔力なのかわからん!
このよくわからんものに集中するか。
手をスッ!と向ける。
今の俺は、魔力の感覚を知らない。
一度手から体に流し込むため、この状態から体内に吸収する。
!!!!手が、熱い!!!
こ、これが、魔力なの、か?
この熱いのを、移動させるか。
手に大きく力を込める。
手から体に進むのが分かった。
心臓らしきものを抜ける際は、体に激痛が走り、魔力の面積が広がったことが分かった。
どうやら、俺の魔力は使わなかったせいで活動を停止しているようだ。
俺の魔力ども、はたらいて主の俺のためにでも動けこのニート!
・・・!!!!
・・なんかきこえた気がする。
体中が急に熱くなってきた。
魔力が加速して、どんどんと面積を増やしているみたいだ。
一時間ほど経過し、俺の体は魔力だらけになった。
途中らへんから精神攻撃耐性Lv5なんかもらっちゃうぐらい熱かったが、耐性を入手してからは熱く無くなった。
そしていまだが、かなり操作は慣れてきた。
あともうひと押しだな。
荒れる魔力を、力で抑え込む。
そして、そのまま移動させ、任意のところに持っていく。
これだ!
『《魔力操作Lv1》を獲得しました。常に発動しますか?』
ああ、もちろん。
『常時発動します。後からON/OFF切り替え可能です』
ああ、疲れた。
『魔力切れが発生しました。停止モードに・・・』
俺は、その場に倒れこんだ。