ー第三話ーレッドスライムの襲撃ー1-
・・・喰った喰った。
かなり喰ったけど、今のステはどうなってるかな~。
吸収性スライム
名前:無し
HP:266
MP:2
攻撃力:4
守備力:537(155)
速度能力:3
魔力循環能力:3
スタミナ:4
体内エネルギー:100+2700
スキル
・吸収Lv1
・固体化Lv1
・解析Lv1
・HP回復Lv1
・樹木ノ乱Lv1
ふぁ!!?
やばいやばいやばい、ステがおかしいぞ!!
完全に耐久型じゃないか!
スキルもちゃっかりふえちゃって!
・・・よし、いったんおちつこう。
えーっと、HPと守備力が大きく伸びたみたいだな。
他にも樹木ノ乱とかいうやばそうなスキルがあるが、もうすぐ戦場につくだろうからそこで試そう。
ここで使うと味方のスライムに当たるかもしれないしな。
戦場についた。
うん。
明らかにこっちが負けてる。
敵軍はただ赤いだけのスライム。
そんなに強いのか?少し解析するか。
一番強そうなのから調べていった。
地獄の使いスライム 加護:%’#&#$ 解析失敗
Lv6
名前:グランデ
HP:240
MP:130
攻撃力:94
守備力:9
速度能力:1
魔力循環能力:131
スタミナ:3
体内エネルギー:74
支援スキル
・身体大強化Lv7
・魔法剣Lv9
・スキルBOXLv1
レッドスライム
Lv2
名前:無し 状態:発狂
HP:15
MP:9
攻撃力:40
守備力:2
速度能力:1
魔力循環能力:0
スタミナ:7
体内エネルギー:5
スキル
鬼化Lv1
・・・あれ、俺の目がおかしくなったか?
こいつら、かなり強いぞ。
リーダー格の奴は加護を受けててむっちゃ強くなってるし。
変な状態異常もあるし、これは操っている奴がいるな。
地獄の使いスライム・・・グランデは、操ってるというか、命令されて動いてる気がする。
誰かから加護をもらってるみたいだし、そいつが黒幕か。
と、分析をし終えたとき、グランデが口をあけた。
「貴様らブルースライムは、弱小なる種族である!われらレッドスライムは、面汚しの貴様らを見逃す気など、ない!!手も足も出てないようだが、光栄に思うがいい!!われら強靭なるレッドスライムの奴隷に、今でならしてやっても………。」
俺は気が付けば、グランデに向かって樹木の乱を使用していた。
その瞬間、グランデの立っている地面に亀裂が入り、木の根がグランデの体を串刺しにした。
助けを求める声がよく響き、突然始まる静寂。
よくよく周りをみると、赤い液体をした何かが飛び散っていた。
元々グランデだったものだ。
あーあ、これじゃあ喰うのめんどくせえな。
後回しにするか。
さっきから周りの視線が恐怖にみちてるけど、別にいいよな。
さて、残りのレッドスライムもみんな殺すか。
「うわあ!やめぎぇびぐぼあぁ!!」
すげぇ悲鳴だな。
「ちょったんm」
なんか言ってるけど気にしない気にしない。
ボゴッ!ボゴッ!ボゴッ!ボゴォッ!!
気がつけば周りは真っ赤に染まっていた。
よーし、これぐらい全部喰うぞー!
べリ!パク!
地面って意外とうまい・・・はっ、味覚がおかしくなってきたな。
んー、スライムって変わった味がするなー。
なんていうか、カニ味噌みたいな味がする。
そんな感想を抱いていた時、後ろから強烈な気配が。
その気配はグランデのようなものだった。
そういえば、グランデは俺以上に強かったはずだ。
そんな奴が俺の力で死ぬだろうか?
ありえない。
そう思い至り、俺は横へ大きく飛んだ。次の瞬間、俺が先ほどまでいたところに、グランデが地震をおこすほどの《衝撃波》をおこした。
あれを直にくらっていたら、確実に死んでいた。
「あちゃー、よけちゃったか。ねえねえ、どんな気持ち?倒したはずの奴に、余裕を持たれながら倒される気持ちは?教えてよ。はっはっはっ!」
俺は再び樹木ノ乱を使用した。
ところが、当たった部分は傷跡もついていなかった。
「無駄無駄。可哀想だから教えてあげるけど、僕はスキル『流体化』があるんだ。これは物理ダメージを無効化するスキル。だから僕は少しもダメージを受けてないのさ!」
なんだこいつは、化物か?
当たれば一発KOの攻撃をよけながら、打開策を考えろと?
マジでハードじゃねーか!
だが、これが今もっとも生存率の高い作戦に違いはない。
俺は、この作戦を実行するため、グランデとむきあった。
「こいよ、また殺してやる」
そして、戦いは始まった。