表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小国の王  作者: 黎明の桔梗
バナパンヨバ三国同盟戦争編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

52/88

51、バナパンヨバ三国同盟戦争 其の拾壱



「エフゲニー! 我を誰だ、と思って、おるのだ! 我を、呼び出、しよって、からに! 」


 貴族の皆が集まり、最後にぶ、んん、失礼間違えました。最後にオー、んん、失礼間違えました。喉の調子がよくありませんで。ベルナルト・スヴャトポルク・ヴァルヴァラ・パンナタが現れて王座にノサノサと座って第一声がこれだ。こいつは状況を分かっていっているのだろうか? 豚にはわからんか。いや、豚ならわかるか。豚を侮辱したことをここに謝罪致します。愚王はそれ以下ということか。俺もこんなことを考えている暇はない。


「オスリス国軍の対応はどうなさるのですか? 」

「エフゲニー、決まっ、ておろ、うが。パンナ、タ王国、内にい、る全兵、力を持っ、て追い、返せ!」

「宰相殿、国王陛下がおしゃる様にせんか! 」

「そうじゃ! 」

「おっしゃるとおりに! 」

「宰相殿は、我らを差し出すと言うのか! 」

「お早う、実行せい! 」


 豚王、貴族どもは、この状況をわかっていているのか! どっちを選んでも死ぬということをわかってるのか? 分かっていないだろう。抵抗すれば王都は壊されるであろう。無抵抗なら壊されることはないはずだ。貴族どもの言い分は聞きあきた。


「親衛隊、王及び貴族どもを拘束せよ! 」

「エフゲニー! 貴様、何を! 」

「潔く死にましょう」

「宰相、我らを誰だと! 」

「貴様ら離さんか! 」

「親衛隊、王と貴族どもを西門まで連れていく! 」

「はっ! 」



 三等親かどの様にしようか? 連れていくには人手が足りんしな。オスリス国軍任せるか。そのためには紙に纏めるか。後半刻で出来るもんだろうか? 小飼どもを使ってしようか。


 小飼たちを使ってやっと出来た! 後どれくらいだ? 後八半刻もないではないか! 急がねばならんではないか! 西門つくことはできるのか! いや、着かねば!




 第一オスリス国軍の皆が固唾を呑んで、この時を待ち続けていた。もうすぐで猶予の一刻がくるのである。

 パンナタ王国王都・ナタルタルの重たい大西門がゆっくりとギギギと音を出しながら開かれつつあった。やっと人一人が通れる広さまで開かれると、そこから背の高い男が出てきて言いはなった。


「私はパンナタ王国宰相、エフゲニー・スメルティンである。オスリス国軍の要望通りに無血開城と貴族たちを引き渡す。後一つ、兵士が足りなくて三等親までここに連れてくることが出来なかったからこの書に纏めておいた。受け取ってくれ。といって投げても届かんから渡しに行く」

「分かった。手を挙げながらゆっくりと儂の方へ来い! 」

「分かった」


 アグラン・ナベリウスは、エフゲニーから三等親までの書かれた書を貰い、すぐに西門へ入り、そこで拘束されている貴族たちをナタルタルの牢獄へ入れ、書に書かれていたものも牢獄へ入れた。


 神創暦(じんそうれき)493年清月(せいげつ)1の陽にパンナタ王国は地図から姿を消した。


 こうして、バナパンヨバ三国同盟戦争が終結した。いや、バナマス聖国以外の二国とは戦争が終結した。後は、バナマス聖国がどの様に出てくるかだ。



誤字脱字がございましたらご報告宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ