表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小国の王  作者: 黎明の桔梗
バナパンヨバ三国同盟戦争編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

48/88

47、バナパンヨバ三国同盟戦争 其の漆

 

 ファブリス・マスグレイヴは焦っていた。今まさに軍を率いてオスリス王国に攻め込もうとしていた。普通の将官ならば狂喜乱舞することだろう。味方は四万、敵は一万。兵力差は四倍。こんな状況でオスリス王国侵攻軍の指揮を任せられたら有頂天になるだろう。階級は上がること間違いなしと思うだろう。しかし、ファブリスは知っていた。兵力差が四倍でも勝てないと分かっていた。最新兵器加農砲や最新兵器マシンガンの恐ろしさは知っていた。いや、加農砲の威力は風の噂程度だがマシンガンは使ったことが有るから威力は知っている。マシンガンでも悪夢なのに加農砲まで出てくると地獄だ。

 何で私なのだ! エフゲニー・スメルティンお前の小飼はたくさんいるだろ! 何故私なんだ~! 私はこの年で死にたくないんだ! エフゲニーお前の考えはわかる。私に経験や地位向上のために指名してくれたんだと思うのだがスパイの地位を向上させてどうするんだ! と言いたいがスパイとバレたら洒落にならんしな。私はどうしたらいいんだ! それに、聖字軍の援軍が到着してしまったしオスリス王国の第一次警戒線も見えてきた。ちゃんと情報局本部には報告してあるのだがな。連絡がない。捨てられたか? これで自棄を起こして突撃しても死ぬからな。聖字軍を討つしかないな。どうやって討とうかな。本国との挟撃ぐらいしかないな。そうと決まれば、情報局本部に連絡しないとな。それと並んで聖字軍をどうやって騙すかだな。


「金魚から本部へ、私が率いているパンナタ王国軍は、パンナタ王国を裏切り、第一オスリス国軍とパンナタ王国軍とで聖字軍を挟撃したいと思います」

「本部から金魚へ、そんなことできるのか? 」

「金魚から本部へ、しなければ私が加農砲で吹っ飛びますので」

「本部から金魚へ、レザンスカ大臣閣下に提案してみる。どうなるかわからんが暫し待て」

「金魚から本部へ、了解した」

「本部から金魚へ、レザンスカ大臣閣下より伝言だ。『陛下に伝える。答えがどうなるか知らんが』だそうだ。よかったな」

「金魚から本部へ、ありがとうございます」


 情報局本部と連絡をとっているとオスリス王国の第一次警戒線を越えてしまっていた。


「全軍停止!!」

「マスグレイヴ様どうされたのですか? ナリンまでもうすぐですよ? 」

「隊列を整えようと思ってな」

「はっ? 」

「さっさと整列させよ! 」

「はっ! 」

「そうだ! 聖字軍を前列に配置するよう将軍に伝えろ! 」

「しかし、我軍だけでオスリス国軍を圧倒できます! 」

「御客さんに先陣を切ってもらおう。ごますりも必要だ」

「しかし、」

「たったと聖字軍将軍に伝えてこい!」

「はっ! 」

「よろしい」


 危なかった。加農砲で吹っ飛ぶところだった。後は、聖字軍が前列に配置されてくれたらいいな。


「マスグレイヴ様、聖字軍将軍が了承しました。そして、先に行ってナリンを陥落させてやるからゆっくり来いだそうです。あいつらなめてるんですかね? 」

「それでいいんだよ」

「はっ? 」

「エフゲニー様から秘密任務を仰せつかっていたのだ! 」

「どうゆうことですか? 」

「時が来るまで秘密だ」

「はっ! 」



「本部から金魚へ、ベリアル陛下が承認した! 」


 一瞬何の事だか分からなかったがハッとして狂喜乱舞しそうになった。これで加農砲で吹き飛ばずに済んだ。よかった~~ ベリアル陛下 万歳! 万歳!


「金魚から本部へ、ありがたき幸せ! 」

「本部から金魚へ、武運を祈る! 」

「ハッ! 」


 後は、聖字軍を自国の加農砲で吹き飛ばないようにしながら挟撃するだけだ! 頑張るぞ! 聖字軍は、どう踊ってくれるんだろうか?



誤字脱字がございましたらご報告宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ