46、バナパンヨバ三国同盟戦争 其の陸
「敵全軍が突撃してきたんだがどうしたんだ? 」
「わかりかねます」
「頭でも狂ったか? 」
「………………」
「なんか答えぬか! まぁやることは変わらんがな。『MP5』の使用を許可する。加農砲で狙えない位置にきた敵兵を蜂の巣にしてやれ。降伏する者は捕虜としろ。突撃しといて降伏する者はいないとは思うが………」
「御意」
「しかし、加農砲は、五月蝿いな。マシンガンもそうだが何故こうも五月蝿いのか? 」
「サァ~~」
「『サァ~~』とはなんだ! だらけておるのか! 」
「申し訳ございません」
「まぁ良い。敵兵は、よくこりずに突撃してくるな」
「ですね」
カタナスの前に広がる戦場(虐殺場となりつつある場所)は、最前列が加農砲に吹き飛ばされて、加農砲の装填中に近づいてくる敵兵前列をマシンガンで蜂の巣にする。そして、加農砲の装填が完了すると敵最前列が吹き飛ぶ。それの繰り返しである。
その時、終止符が打たれた。とある豪華な鎧を着たヨバタラカ公国兵の隣の男が加農の玉で吹っ飛んだ途端に豪華な鎧を着たヨバタラカ公国兵が手を挙げて叫んだ。
「降伏する! 」
敵味方関係なくその者を見た。だが、その者の近くにいた敵兵は、驚いていた。その驚きは、波を伝うように広がっていた。そして、加農砲の発射音が消えた。そう、豪華な鎧を着たヨバタラカ公国兵は、突撃を命令した男、ジョンハ・ノチェリーノその人であった。
ヨバタラカ公国兵は、手を挙げて地面に膝を着けた。ヨバタラカ公国との戦いは、ヨバタラカ公国の降伏で幕を閉じる。生き残ったヨバタラカ公国兵士は皆捕虜とされた。
そして、ジョンハ・ノチェリーノと側近たちは会うことがあった。捕虜として。
カタナスは、怒っていた。何故なら兵士達が勝手に加農砲を打つのをやめてしまったらかである。
「何故、勝手に打つのをやめた! 」
「敵兵が降伏しましたので」
「ぐ、」
「将軍仕方在りませんよ。陛下も将軍も降伏したものを捕虜としろと言われてますので」
「ぐ、仕方ないか。捕虜達を早く縛って帰還組に預けてヨバタラカに侵攻するぞ! 」
「御意」
第五オスリス国軍は、一万の兵を半分に分けて、片方をヨバタラカ侵攻、もう片方を加農砲と捕虜を連れて近くの都市に帰還することになっている。
帰還組の今後の予定は、加農砲を引っ張るために少し離れたところに馬を待機させていた。馬を連れてきて、馬に加農砲を引っ張らせる。馬を操る以外の帰還組兵は、捕虜を連れて近くの都市に帰還予定。
侵攻組の今後の予定は、侵攻組の井蘭車の乗車。その後、国境付近の都市から順次陥落させる予定。
「侵攻組は、早く井蘭車に乗車せよ! 早くしろ! 」
「御意」
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