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小国の王  作者: 黎明の桔梗
バナパンヨバ三国同盟戦争編

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45/88

44、バナパンヨバ三国同盟戦争 其の肆


「ジョンハ・ノチェリーノ軍団長、偵察結果を報告致します。オスリス国軍は、崖線から約一アンエスト(バナマス教の距離単位 オスリス王国での約一km)の位置に五列横陣の構えで待ち受けています。そして、オスリス国軍の最前列に、長方形の盾の様な物の中心から長細い大きな筒が出ている物が100個程有りました。それから、五列横陣の後ろに櫓のような物が五つ有りました。最後にオスリス国軍兵士が皆肩から何かを提げていました」

「もう敵が構えているのか! 」

「はい」

「糞が! 何故こうも早く構えていられるのだ! 」

「……………」


 どおして、こんなに早く軍を動かせるのだ? コチアズラからまあまあ離れているぞ! もしや、知られていた。知られていなければ、横陣が完成しているハズがない。どこから漏れたのだ! どこから? どこからだ!! バナマス聖国?

 それともパンナタ王国? 両方? から裏切られたのか? 糞!! そういえば、大きな筒と言ったな?


「うん? 大きな筒か? 」

「大きな筒でした」

「気になるな。またもや、オスリス王国の新兵器ではないだろうな。新兵器がポンポン出てきて堪るか! しかし、ムニャムニャ」


 またもや、オスリス王国は、新兵器を作り出したのか! どの様な者がオスリス王国に付いたというのだ! こんな小国に…………。我がヨバタラカ公国に付いてくれていたのならば……………。何故、オスリス王国だったのだ! 糞ガ~~~~


「軍団長? 」

「あぁ、何でもない。そういえば、お前、櫓のようなものと言ったか! 」

「はい。言いました」

「公王陛下から聞いたのだか、パンナタ王国の都市を容易く陥落させた攻城兵器が櫓の様なものだったらしい。ムニャムニャ」


 であるならば、オスリス王国は、ヨバタラカ公国に侵攻する気か。三方から攻められているとゆうのに、有り得ん。何故、勝てるとゆうのだ。オスリス国軍は一万に、対して此方は四万だとゆうのに、オスリス王国は、勝つ気でいるのか! 兵力差は四倍だぞ! 我らは、砦攻めではないのだぞ! 糞! 何故、そんなにも自信があるんだ? そして、畏れていた物が目の前の全敵兵士が肩から下げているだと! 有ったとしても数千ではなかったのか! 一万もあるではないか! すべてここに有るのか? 糞が! しかし、強力な兵器を一点に集中させるだろうか? もしや、オスリス国軍の全兵士が装備しているのか? 直ぐに造れるものなのか? 強力な兵器を! 10カ月程度で全兵士に装備させられるほどに簡単なのか? 一体どの様な者がオスリス王国の兵器開発に貢献したのだ!


「ぐ………ジョンハ・ノチェリーノ軍団長!」

「何だ! そんなに大きな声で呼ばなくても聞こえている!」

「もうすぐ、敵軍が見えて参ります」

「そおか。慎重に行くぞ」

「はっ!」


 ジョンハは、敵軍を観て目に飛び込んでする物があった。それは、大きな細長い筒。筒は、異様な雰囲気を放っていると思えた。なぜか、約一アンエスト離れているのに、狙われている感覚がする。敵と相対したように。剣を交えているように。自分の生死が握られているような。その様に感じられる。何故だ? そして、思っていたより敵兵の士気がかなり高いように思われる。何故だ? 四倍の兵力差なのに。士気は、ドン底のはずなのに。何故だ? 考えても仕方ないか。勝つことに集中しよう。そして、肩から下げている物と最新攻城兵器と大きな細長い筒を戦利品として持ち帰るぞ。対策は考えた。盾を使って防ぐ。これで敵軍の攻撃は、防げるはずだ。


「軍団長。横陣の構えができました」

「よし。敵軍に少しずつ近づいていけ。決して走らせるなよ」

「はっ!」


「もう打っていいんじゃないか?」

「キメリエス将軍もう少しお待ちください。射程圏内ですが兵士があまり訓練できていませんのでもう少しだけ。待ってください」

「仕方ないな。もう少しだけだからな」

「はい」

ベリアルに車で連れ回されたカタナスは、少し頭のネジが緩んでいた。


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