42、バナパンヨバ三国同盟戦争 其の弐
前話の魔物の件ですが、仮にゴブリンは何かと聞かれたら、この世界では、魔物説、亜人説、動物説があり定かに成っていません。なので、人それぞれです。例えば、オスリス王国のメイド(ルリ)逹は、動物説だと思っています。バナマス教会は、魔物だと決め付けています。
ゴブリンは……………実在します。
冒険者ギルドは………………あります。
残念ながらオスリス王国、国勢調査や戸籍では、冒険者は、無職扱いです。可哀想に…………
長々と失礼しました。本編をどうぞお楽しみください。
時間を少し遡りまして、バナマス教聖字軍・聖将軍チンヴォル・アデリーナ・ボレスは、浮かれていた。浮かれる理由が第一、ボレスは、聖将軍に成って初めての戦である点。第二に、オスリス王国が何も対策をしていないと聞いている点。第三に、集まっていても敵兵が一万程の兵で聖字軍は四万という大軍ある点。第四に、目の前の城塞都市を陥落させたら今までに見たことのない莫大な金銀財宝が自分の懐に入る点。などがボレスを浮かれさせる原因であった。
しかし、目の上のたんこぶとして、チカロフ枢機卿がいるのである。一応の自分を聖将軍にまで引っ張ってもらった。だが、それとこれとは違う、自分の財宝がチカロフに取られるのは遺憾である。嬉しいことに、聴いたところチカロフ枢機卿は、後ろで観ているらしい。勝利しかないのにと思いながら、進軍するのであった。
オスリス王国に新たな新兵器が有るとは知らずに…………
「進軍せよ! 隊列は崩すなよ! 」
「ボレス聖将軍、あの筒は、何なのでしょうか? 大丈夫でしょうか? 」
「ア゛ただの見せかけだ心配ない。あんなのでびびっててバナマス様に顔向けできるのか? 」
「し、失礼しました」
次の瞬間……………
「パァーパァーパァーパァーパァーパァーパァーパァーパァーパァーパァーパァーパァーパァーパァーパァーパァーパァーパァーパァーパァーパァーパァーパァーパァーパァーパァーパァーパァーパァーン」
見せかけだと思っていた筒から火が噴いたのである。
「ドードードードードードードードードードードードードードードードードードードードードードードードードードードードードードーン」
そして、火と共に出てきた玉が聖字軍を襲ったのであった。玉は兵を潰し、玉が弾け兵の肉片をばら蒔き、緑の地面を真っ赤に染め上げる。
ボレスは、聖字軍兵士共々固まった。いや、動けなくなった。この状況が分からなかった。いや、理解しようとしなかった。皆一様に悪い夢だと思った。少しはっきりとした夢だと。夢であって欲しいと。早く地獄の夢から覚めたいと。なのに、覚めないどころか、知り合いが友人が戦友が親友が潰され、飛ばされ、自分が吹っ飛ぶ。一面緑が広がっていた高原が血で真っ赤に染め上げられる。痛みで叫んでも、治す者がいない。いや、居たのには居たがそいつも痛みで叫んでいる。まさに地獄。手を差し出してくれる者など誰もいない。生地獄。神は居なかった………………
「降伏する者や無抵抗な者は、手当てせよ。しかし、抵抗するものには死を!」
「「「「「「「「「「「御意」」」」」」」」」」」
手を差してくれる者など誰もいないと思ったが居たのである。神でも信徒でも無く邪教徒に
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