3、オスリス
ここ数日いろんな事をルリに聞いた。
国の名は『オスリス王国』、オスリスは、オレバス大陸という大陸の内陸国の小国である。
オスリス王国の人口は、約3万人ぐらいだそうだ。
(余談だが、オレバス大陸には、奴隷がいる。亜人は、10数年に1回位の発見報告があるそうだ。)
産業としては『塩』なんと塩湖があるのだ。
何で塩湖があるのに敵に攻められないのかと言うと、ちょと標高の高い台地に国があるからである。
攻めにくいけど守りやすい国なのだ。
だから小さいながらに持っているのみたいだ。
オレバス大陸の大きさは、知っている者が居ないらしい、伝説になっているが端から端まで横断してきた旅人が居たそうだ、その旅人によると、オスリスは、オレバス大陸の中央辺りに位置する国だそうだ。
この国には、オスリス国を中心に測量した記録をもとに作った地図があった。
しかしオスリス国は詳細に書かれていたが、隣国は、詳細に書かれていなかった。
地図を見ていたら
『*南北200km、東西400km』
何か書いてある。
キロメートル?
異世界で?
キロメートルなのであれば、だいたいアイルランド島ぐらいの領土である。
国の大きさが分かった。なんだか嬉しい。しかし、何故km? この世界はkmが浸透しているのだろうか?
俺は、ルリからの報告を聞いていた。
思った通り貴族派の思い通り動く国になっていた。
毎日のように、賄賂は横行し、国民は苦しい生活を強いいられていた。
国民は、この国に見切りをつけて国を出るものも多い。
このようになっているのに、貴族派は、何も対策を出さず税を高くする。
国民は、出ていくばかりである。
「公爵って馬鹿なの?」
「公爵閣下が良ければそれでよいのではないでしょうか」
「やっぱりそういう奴だよね。奴の不正の事実は、つかんでるんだよね」
「つかんであります」
「そうか」
公爵は、堂々と不正をしてくれるから証拠を見つけやすい。俺が動くとも露程も思わないのであろう。今、貴族派を粛清しても、国王派が2割しかいない。ただ、粛清するだけならばすぐに公爵公爵みたいなのが出てくる。それに、文官が足りなくなる。まず、国王派をどうやって増やすかだが………
「陛下、どうされましたか」
「あぁ、ちょっと考え事をしていた」
「それでは、貴族派を粛清致しますか? 」
「いや、まだしない。ほとんどは貴族派、それに軍部も貴族派だから、先に国王派を増やす」
「陛下、近衛隊、第1オスリス国軍は、国王派です、第2、第3オスリス国軍は、貴族派ですが………… 」
「えぇ!………… 」
どうしたものか、考えていたが、軍部は、貴族派だと思ってたから、よい方の誤算であった。
しかし本当に俺に忠誠を誓っているかは、会ってみなければ分からない。
ルリに呼んできてもらおう!
あ、将軍の名前分からない。どうしたものか。
しかなたい。
「近衛隊の隊長と第1オスリス国軍の将軍の名前を、教えて欲しい」
ルリは目が点になっている。
「一応の確認だ、ワスレタワケデハナイゾ! 」
ルリは、ジト目で俺を見ていた。
「一応の確認です、陛下、近衛隊の隊長は、カタナス・キメリエス様、第1オスリス国軍の将軍はアグラン・ナベリウス様です」
「カタナス・キメリエスとアグラン・ナベリウスを呼んできて」
「御意」
今、ふと思ったのだが、異世界に来たのに、神様(女神様)に会ってない。
『バレちゃった~』
頭の中に知らない女性の声が響き渡った。
次の瞬間、意識がなくなった。