33、三国同盟対策
「1ヶ月後………か」
「陛下、防衛策は、どの様になさいますか? 」
「俺が、タルガナとコチアズラとナリンに兵器を取り付ける」
「小中都市は、どの様になさいますか? 」
「大都市から順に用意する。時間があれば…………な」
ナヴォワジルは、依存がありそうな顔、わかるのだかな…………
「そうですか。それで、どのような兵器なのでしょうか? 」
「敵が来てからのお楽しみだ。それと、ナヴォワジル、アグランをナリンから呼び戻すなよ」
「はい、しかしなぜでしょう?」
「アグランが動くと、此方が、三国同盟に気がついていると勘ずかれるかもしれないからな」
「では、総大将は、誰になされるのでしょうか?」
「俺がする」
「陛下、お止めください」
「俺が言い出したら聞かないって知ってるだろ? 」
「……………しかし………」
「そうだ! 小中都市の住民を大都市へ移動させよう! 」
「陛下、それでは、三国同盟に気づかれます」
「町の改造をすると言えばいい」
「大都市に、住民が入りきりません」
「貴族の別荘や使用人寮などを使えばいい」
「それでも入りません」
「勘違いしてないか? 避難させるのは、北カンナルの住民だけだよ」
「え……………」
ナヴォワジルは、不思議そうな顔をしている
「なぜかと言うと、第一に、オスリスの国境に一番近いのが、大都市になっていることから、パンナタ王国とバナマス聖国は、大都市狙いだとわかる。まぁパンナタ王国は、ナリンを取り戻そうとするからな。第二に、ヨバタラカ公国に接している国境に大都市がなく、小中都市しかないこと。ヨバタラカ公国は、すぐに小中都市を落として、コチアズラを落とそうとするはずだ。これらを、中央に、すなわち、俺らに情報が届く前に落としておきたいと考えているはずだ」
「成る程、悟性が足らず申し訳ございません」
「大丈夫ですよ。今からつけていけばいいのです。それに貴方は、外務大臣なのですから。貴方の戦場は、交渉や情報戦ですよ。戦争は、アグランに任せておけばよいのです」
「陛下、おこころずかいありがとうございます」
「そうそう、通信機の方はどうですか? 」
「何処からでも、通信できて驚いております。諜報活動が順調に進んでおります。三国同盟の情報も通信からでございます」
「それは良かった」
「便利な機具をありがとうございます」
「オスリス王国の発展のためですよ」
「誠心誠意お仕えさせてもらいます」
「ありがとう」
「は」
「三国同盟については、箝口令を敷いといてね」
「御意」
「他になんかあるかな? 」
「ございません。それでは、失礼いたします」
「うん」
ナヴォワジルは、礼をしてから執務室を出ていった。
「明日から大変だな~ 車でも使おうかな~ 運転できね~しな~ ハァ~」
ハァ~、そういえば、ここ異世界だから免許とらなくてよくね。メイドの誰かに、運転させよう! そうしよう! 電車もいいかもな~ 蒸気機関車か! 三国同盟との戦争が終わったら、線路でも敷いて蒸気機関車を走らせよう! その前に、三国同盟との戦争を勝たなければな。 頑張るぞ~ エイ、エイ、オー
一人思考に走る侑都であった。それを見てニヤニヤする者も居る。
「陛下は、かわいいな~」




