13、中央カンナルへ
俺は馬車にのっている。なぜ乗ってるかって?俺は今出陣している軍の中にいる。なぜ居るのかって?簡単なことだ。俺が我儘を言ったからだ。反対されなかったのたのかって?驚くほど皆に反対された。
「出陣する皆が心配なのだ」
と言ってやったら
「我々は陛下が心配なのです」
と言われてしまったが駄々をこねた。ので皆条件付きで了承してくれた。
一つ、近衛隊を連れていく。
二つ、戦場の見えるところで待つ。
しかたないか。
で今に至る。
日が暮れてもう4時間程たった頃馬車は止まった。
「陛下、野営の準備に入ります」
馬車の外から言った。
数分後して馬車が動き始めた。すぐに止まる。
「陛下、降りてください」
「ウム」
一際大きな天幕に案内された。
「陛下、ご苦労様です」
「馬車に乗っていただけだから」
「しかし、」
「無理を言って付いてきているのに気を使わした」
「いえ」
「このあと軍義等あるのか?」
「斥候の報告を聞くだけかと」
「では軍義に行くか」
「陛下、明日も早いので……」
「俺も聞いとかねば」
「ハッ」
俺は天幕を出て隣の軍義用の天幕に入った。
「陛下、……」
「よい」
皆跪こうとしたところを止めた。そして空いている一番奥の席に座った。
「斥候からの報告は?」
「このままの行軍だと敵と出会うのは7時間程かと思われます」
「陛下、どのような陣形で相手と相対するのでしょうか?」
アグランがうかがうように質問してきた。
「横陣だな」
「陛下、馬で突破してきたときはどの様にするのでしょうか」
「あまり馬はいないだろう。傾斜を登ってこないといけないからな………斥候よ、馬は何頭ほどいた?」
「陛下、10頭程かと思われます、あまり近づけず、申し訳ございません」
「大丈夫だ、多くても20頭だろう。敵の上官たちは、無理な特攻はしてこないだろう。してくるのであれば、蜂の巣にしてやれ。」
「ハッ」
「横陣だがな中腰の兵を前に並べて立っているものを後ろにならばして射て」
「ハッ」
「他に何かあるか?」
「ございません」
「俺は天幕に帰る。皆、明日も早いのだ、早く寝るんだぞ。」
「「「「御意」」」」
俺は天幕を出て隣の俺用の天幕に入った。
「ルリもういいから、明日も早いし、早く寝ろよ、俺はもう寝る」
「お休みなさいませ」
「おやすみ~」
ルリは俺を心配そうに見ていた。何でだろ。疲れたから…………Zzzzzzz




