3) 転生したら女の子だった件
意識が戻った。
頭が割れそうに痛い。
鼓動がうるさすぎる。まるで誰かの心臓が俺の胸で暴れてるみたいだ。
「……っ」
ゆっくり目を開ける。
白いトンネルも、光の粒もない。
ただ、古びた木の梁と煙い匂いだけ。
ベッドは固くて、獣の毛皮が体を包んでる。
「……病院?」
声を出したら、自分でもびっくりするくらい高い。
右手が……細い。
白すぎる。子供みたいだ。
慌てて体を起こす。
胸……ある。
小さいけど、確かに膨らんでる。
「……嘘だろ」
足を床に下ろす。軽い。短い。
部屋の隅に鏡があった。安物の木枠のやつ。
よろよろ歩いて、覗き込む。
映ったのは――知らない少女。
金髪。赤い瞳。
めちゃくちゃ可愛いけど、完全に他人。
「は……?」
触れる。頬を抓る。痛い。
鏡の中の少女も同じ動き。
「……マジかよ」
声が裏返った。完全に女の子の声。
その瞬間、頭の中で全部繋がった。
事故 → 死 → 転生 → 女の体。
吐き気がした。
「……うっ」
本当に吐いた。床に。
ドアがノックされる。
「アマンダ? 起きたのかい!?」
ガチャッと開いて、白髪のババアが飛び込んでくる。
ボロいドレス着たおばあさん。泣き顔。
いきなり抱きつかれた。
「よかった……! 三日も熱で……! もうダメかと思った……!」
温かい。めっちゃリアルな体温。
「……お、お母さん?」
勝手に口が動いた。
ババア(母?)がぎゅーっと抱きしめてくる。
「アマンダ! 私のアマンダ!」
……アマンダ。
俺の新しい名前、らしい。
頭が真っ白になりながら、俺は小さく呟いた。
「……ミカサ、ごめん」
誰も聞いてないのに、声が漏れた。
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