表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

25/78

25) 「黒の女王、影を従えて戦場へ」

トーグリンの小屋は、まるで嵐がぶちかました後みたいだった。

ぐちゃぐちゃに散らかった設計図。

坩堝の欠片が、床でキラキラ光ってる。

ドワーフ語と下町のスラングが混ざった、熱っぽい独り言が響く。

「ちっ、どこだよ、あの部品…!」


一方、アマンダはギルドの自室にいた。

ひんやりした石の床に、ちょこんと座ってる。

頭の中では、三つの鎧がキラキラ輝いてる。

まだこの世にない、幻の鎧だ。

(一つは絶対、私のもの!)

だって、そうじゃなきゃ意味ないよね!

彼女は「見られる」存在になるんだ。

敵の視線、恐怖、ぜーんぶ自分に引きつける!

戦場のスター、それがアマンダ!


(私は囮。そんで、戦場の指揮者!)

心の中で、彼女はニヤリと笑う。

頭の中じゃ、未来のシーンが何度もリプレイされる。

敵は私しか見ない。

ちっぽけな女の子が、無謀にニヤッと笑う姿。

私の手がヒラッと動けば…

敵のエース戦士が、ドサッと倒れる!

見えない傷で、ズタズタにやられちゃう!


私が指をピッと向けると…

敵の旗が、シュッと静かに落ちる!

旗竿が、まるで魔法でスパッと斬られたみたいに!

でも、敵は気づかない。

すぐそばで、影みたいにスルスル動く二人の幽霊。

姿も音も消して、敵の首筋にピタッと息を潜める。

(そんなの、夢にも思わないよね!)


アマンダの目が、キラッと光った。

戦場はもう、彼女の舞台だ。


その戦術は、シンプルなのに天才的だった。

でも、でっかい問題が一つだけ。

ドンッと立ちはだかってる。


「くそくらえ…!」

アマンダは小さく、でも心の底から吐き捨てた。

頭を膝にガクッと落とす。

(どこで、こんなバカな二人を見つけりゃいいんだよ、ったく!)


頭の中で、いろんな奴らを思い浮かべる。

傭兵? 裏切るに決まってる。

ギルドの連中? そりゃもっと裏切る。

従者? ハハ、笑える。


でも、突然、ピンときた。

答えはバカみたいに簡単。

強くなくていい。

賢くなくていい。

経験なんかいらない。


彼女が探すべきは、死人だ。

いや、正確には、この世界にすでに葬られた奴ら。

難民。戦争の孤児。

何も持たず、ただ復讐の炎だけを胸に燃やす連中。


でも、もう一つ、めっちゃ大事なこと。

彼女の手が、ビクッと震えた。

(みん…な…私がやったと思う…!)


頭の中で、シーンがバッチリ浮かぶ。

敵の陣営。

彼女は一人、堂々と立ってる。

敵の視線が、ぜんぶ彼女に刺さる。

彼女がサッと手を振ると…

敵の司令官が、ゴロッと倒れる。

喉を掻き切られて。


彼女がチラッと歩哨を見ると…

そいつが塔から、音もなくドサッと落ちる。

彼女がピッと指を向けると…

敵の旗が、まるで魔法みたいにスッと倒れる。


周りから見れば、これは暗殺者チームの仕事じゃない。

彼女だけの、ぶっ飛んだ力に見える。

まるで彼女が、指一本で目に見えない刃を飛ばし、

幽霊を操り、死そのものを遠くから支配してるみたいに。


「みんな、私をバケモノ魔術師だと思う…いや、それ以上…!」

アマンダの唇が、ニヤリと歪んだ。

「まるで、視線だけで死を撒き散らす黒の女王みたいに…!」


ギルドの「気まぐれな相談役」なんて役目。

急に、みみっちくて窮屈に感じた。

彼女なら、軍隊まるごとビビらせて震え上がる。

そんな名声、作れる。

政治の小賢しいゲーム?

付き合う必要、ないよね。

だって、彼女は歩く天災そのものになれるんだから。

誰もが信じ込む、ガチの怪物に!


その「幻想」は、どんな本物の魔法より強力。

理解できない力。

防御のしようがない力。

そんな者、誰が攻撃するっていうんだ?

帝国だって、「手を振るだけで殺せる小娘」を捕まえる前に、

絶対、二度考える。


「完璧…」

アマンダは囁いた。

唇に浮かんだ笑み。

温かみなんて、これっぽっちもない。


(みんな、私の影が振るう見えない刃を恐れる…)

(でも、全部私のせいにする。)

(みんなの恐怖は、私にだけ向けられる。)

(たった一人の見える標的に。)

(私の本当の戦士たちは、ますます無敵になる!)


その計画は、天才的で、ほとんど悪魔的。

彼女が作るのは、ただのチームじゃない。

彼女だけのカルトだ。

彼女は指揮者になる。

彼女の手が指揮棒。

目に見えないオーケストラ——それが彼女の忠実な影たち。


決意が、キラッと結晶化した。

アマンダはスッと床から立ち上がった。


ステップ1:トーグリンから合金を手に入れる。

ステップ2:スラム街で「候補者」を二人見つける。

若くて、がむしゃらで、死んだ目をしたやつら。

ステップ3:そいつらを鍛え上げる。

自分の手で。

自分の意志で。

そして、自分の伝説で作り上げる。


彼らは噂になる。

彼女自身が流す噂だ。

「聞いた? 赤い目の魔女は視線だけで人を殺せるんだって。」

「彼女の幽霊が風に乗って疾走するらしいよ。」


アマンダは窓に近づいた。

暗い路地を見下ろす。

どこかに、彼女の未来の「影」がうろついてる。

彼女の生きる武器。

そして、彼女の最高のカモフラージュ。


「いいね。」

彼女は氷みたいに冷たい冷静さで思った。


(連中が私を怪物だと思うなら…)

(私は彼らの悪夢で一番恐ろしい怪物になってやる。)

(私の見えない爪が、連中の喉を引き裂く。)

(そいつらが恐怖で私の笑顔を見つめる中、ね。)

もし少しでも「続きが気になる」と思っていただけたら、

ブックマークに登録したり、評価をしていただけると、とても励みになります。


こうした応援があると、更新のモチベーションがぐっと上がりますので、よろしくお願いします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
>『決意が、キラッと結晶化した。』 このフレーズ!(///∇///)ドラマチックで好き♡ ドキドキしちゃうね?アマンダめっちゃCOOL♪
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ