不完全な傀儡
蓮兎に矢を放った張本人は今も絶えず矢を放ち、蓮兎の接近を許さない。この者が誰なのかは不明だが、今はタイムリミット内に倒すことが最優先だ。
(こいつ誰だ?!見た目的にはミゼラブルと同じだが武器が違うし…若干背が低いか?腕は今の所2つだがあいつと同じなら増えそうだな…誰かは知らんが警戒必須か)
高速思考で考えをまとめた蓮兎は大地切り裂く鋭剣を付与した刀で矢を切り落とす。
「即興で作った刀でも中々使えるもんだなッ!」
「ワ、我ハキキキ貴様ヲコ、コロ…」
「何言ってるか分からねぇよッ」
すれ違いざまに轟脚を放ち、吹き飛ばす。追撃で即時発動できる風刃を使用して更なるダメージを与える。
「邪魔ヲ、スルナッ!」
「時短するぞ?飄風ノ夜襲」
狭い洞窟内で放たれた竜巻は壁を、床を、天井を削り取りながら敵を切り刻んだ。
「何だったんだあいつ」
『言葉がちゃんと話せてなかったし不完全とかそんな感じか?』
「何かは知らんが早く戻らないとだし、今は放置かな」
そう言い祠に近づく蓮兎、そしてそのまま錬成を発動からの祠を崩す。すると暴食が出現し、話し出す。
「時間が無いから手短に行こうか、今回の権能は【黒域】ってスキルだ。以上、早く戻れ」
「スキル詳細は?!少しくらい──」
トンッ
暴食は蓮兎の背中を押しす。そして自身で祠を破壊し、仮初の肉体は崩れ落ちた。急な出来事に蓮兎は唖然としているがそんな事は関係無く脳内に直接語りかける。
『ぼさっとして無いで早く戻れよ、魔力無くなったら全員お陀仏だぞ』
「まぁ戻るけどさ?後でスキルの説明してもらうからな〜?」
再び全力疾走で洞窟内を駆ける蓮兎を背後から見ているのは先程の傀儡だった。そのことに気がついていないが矢を放つ力も無い今の傀儡など捨て置いても害は無いだろう。
「グラトニー様…二、永コウア…レ──」
その言葉を最後に傀儡の目に光が無くなり、機能を停止する。この者が何者なのかは分からないが大罪に関係のある何かのようだ。
「今何か聞こえたか?」
『俺には聞こえなかったし気のせいだろ、それより早く進め』
「そうか…まぁ良いや、お前の言うとおり合流が最優先だしな!」




