声の正体
囮役になったのはみんなを心配したからだけでは無い。
俺に起きている異変を探るためでもあるんだが…ステータスを見ればすぐにその正体が分かった。
名前 宮戸蓮兎
職業 錬金術師
性別 男
レベル 5
スキル 剣術B 錬金F 風魔法C 黒魔法D
鑑定眼C 空間把握E 恐怖耐性
固有スキル 魂ノ採取
加護 暴食の加護
権能 暴食
称号 大罪者
体力 928 魔力 1132
攻撃力 172 知能 1575
防御力 140 運気 347
敏捷力 238 魔法防御力 196
適正魔法 風魔法 黒魔法 魂魔法 影魔法
暴食の加護、権能、大罪者、なんか増えすぎじゃね?!
何これ何で増えてんの…てか俺いつ加護与えられた?!
『動くな、そのまま右の壁に手を当てろ』
「うわっ?! 頭の中に直接…あれ? 前もこんなことあった気がする」
『黙れ、早くこっち来い』
謎の声に命令されながら壁に手を当てる…あれ、何も起きなくね?!
騙されたのかよ。
『あ、すまんミスった。左だあと魔力込めろ』
「ぜってぇ殺す」
今度は左に手を当てて魔力を込める。
そうすると土壁が突然開いて謎の祠のような物が現れ祠の上に黒を基調にした服を着た女性がいた。
「よぉ会うのは初めてだな。名前は…何だっけ?」
「あ、えっと俺の名前は…うんとその…」
「チッ、人見知りめが」
クソッ!こいつが男ならもう少し話せたかもなのに…何で女性なんだよ!
漫画みたいに異世界行ったら人見知り治るわけじゃ無いんだよッ!
「じゃあ人見知りが治る魔法をかけてやろう」
「そんなのあるの?! あ、その…」
「救助」
救助はEランク黒魔法、その効果は対象に"自己暗示"を掛ける魔法だ。
「おぉ何か話せるようになった!」
「ヨカッタナー」
(ん? 何か棒読み…まぁ良いか! 人見知りを治す魔法なんて便利な魔法があるのか〜! 俺も使えるかな)
そして黒を基調にした女性は救助を使用していない。
つまり蓮兎が話せるようになったと思ってるのは魔法の効果でも何でも無い思い込みだ。
「ところでお前誰なんだ?」
「俺は七つの大罪第7柱の暴食だ。平伏しても良いんだぞ?」
「何だ大罪で1番弱いやつか」
「殺すぞ?」
七つの大罪って結構強い感じじゃね?
俺やばいやつに今喧嘩吹っ掛けてる?まぁここまで来たら後戻りできないか…
「俺がいなかったら1回死んでるんだぞ? 感謝しろよ」
「え? 俺死んで無いけど」
「俺が加護与えなかったら中位小鬼族に殴られた時に死んでたんだからな」
「…実は第3の人生だったのかよ俺」
「正確には日本からの転移だから第2の人生だけどな」
マジか…俺死んだんか。
まぁ今生きてるならどうでも良いか!人生ポジティブに生きてかないとダメだよな!
「んで何で大罪様が俺に加護を?」
「転移された中で1番才能があった」
「そんな褒めても何も出ないぞ〜?まぁ少しくらいは嬉しいけど〜?」
「あ、才能って悪魔の才能ね」
「あぁ期待した俺が馬鹿だった」
悪魔の才能って何だ?何か嬉しく無いけど…俺そんな邪悪か?まぁ褒められて悪い気はしないけど…不服けどね?
「そろそろ時間が無いから手短に話す。俺の目的は他の大罪の…いや序列1位の傲慢をぶっ殺すことだ」
「え、普通に嫌だよ?面倒だし」
「じゃあ今すぐ加護剥奪してお前死ぬからな?それで良いなら俺は別に──」
「ふっ、俺にかかれば傲慢だろうと瞬殺さっ!」
「…単純な奴め」
なんかこの会話もデジャブを感じるけど…




