48話 川の恩寵
休息を始めてから30分が経過した。
皆は疲れ切って倒れ込んでいるが例外が1人いる。
「ちょっと探索してくる」
「一緒に行きたいけど疲れてるし無理か……うん!行ってらっしゃい♪」
「ん、夜には戻るさ。夜があるか分からないけど」
そう、ここは地下に続く100層から成るダンジョン、いくら天井が無く無限に青空が続いていると錯覚しても何処かで必ず天井がある。
夜の概念がダンジョンにあるのかは定かでは無いが今は関係無いだろう。
ただ今の動力源はただの探究心だ。
「人之限度、速風脚!」
バフ効果の魔法と天歩を使いながら天を駆けるその姿は悪魔と言うより天の使いに近いだろう。
だがその手に握られている得物は禍々しいオーラを放っていて今にも首に斬りかかる勢いだ。
「空間把握を使っても敵対生物はヴァィンドールとか言うやつしか出てこないけど他には居ないのか?」
天を踏み締め、蹴り上げる。
そして地面に着地した衝撃は近くに生息していた動物が逃げ出すほどの威力を有していた。
そしてそのままの脚力を使い地を駆ける。
(う〜ん……肉は有り余ってるからもう良いんだけどなぁ、植物そのまま食べるのも嫌だし……食べれそうな野草探すか!)
『肉だけで良いのに……』
野蛮人は置いといて川にも行ってみようかな?
空間把握によるとこっちだと思うんだけど──お、あった!
ーーザァァァァ
青く煌めく水の道は動物を惹きつけ自身の身の一部を分け与える。
恵みの水は喉を癒やし、その凍えるように冷えた水は植物にも恩恵を与えるだろう。
だがその恵みを壊す者が1人──
「ふはははッ! 魚は何処だぁ!」
川にたどり着いた矢先に風で切り裂きそこに生息していた水性生物を皆殺しにし、恵みの水を赤く染める。
「……やりすぎたな」
『バーカバーカ!』
「……」
やってしまった。
さっきまで景色を壊したく無いから冥府ノ大地揺ルガセ使わないとか言ってたやつが川の生態系をぶっこわしちまった……
ま、まぁ久しぶりの肉以外の食べ物で興奮してたししょうななよね?
俺以外に誰も居ないし完全犯罪だよね?
『俺が居るぞ〜? 無視するな〜?』
「よし、俺以外に誰も居ないからセーフにしよう!」
『最悪だこいつガン無視作戦かよ』
罪悪感なんて消し飛ばせ!
人生ポジティブ思考大事大事……
そうだ自分に暗示をかけるんだ!
「早く仕留めた魚類持って帰ろう! そうしよう!」
『悪魔め』
「半分正解だし別に今更だろ」
仕留めた魚に血抜きなどの下処理をすませ、空間魔法に入れる。
これでひとまずの目的は達成されたがこれで止まる者では無く次なる物を求めてさらに走り出す。
川の表現あってるのかな?完全独学だからわがんね




