34話 愚者の末路
「神怒」
「凄いよ! 斬撃って飛ぶの? 凄い力とか速度必要なんじゃ無いの?!」
「厳密に言えば居合で強化した風を飛ばしてるだけなんだけどね」
「それでも凄いよ!」
起き上がった屍達は進軍を続ける。
だがその後進は虚しく愚者の間を覆い尽くす白によって滅ぼされることになった。
「悲しき愚者に救済を」
対象の邪な考えを全て浄化し朽ち果てた肉体は一刻の間生前の姿を現す。
その姿は自身が2度目の死を迎える顔には見えず安心したような顔だった。
「アンデット系なら任せて!」
「……俺いらないかもなぁ」
黒魔法はアンデット系に効きが薄いし……あれ?
もしかして俺役立たず?
風魔法主体として戦ってるけど黒魔法とかも開拓したいんだけどな……
はぁ……頑張ろ。
『お前はまず錬成を極めろよ』
「極めるのが沢山あって頭パンクしそう」
「大丈夫? 何か支えになれることがあったら言ってね!」
あぁ何だただの天使か、鏡花の笑顔は人を殺すほどの威力を有していそうだな。
救助を掛けてなかったら圧倒的光属性で死んでたかもしれん。
ーーギギギィィ……
奥の扉がさらに開き次の敵を出現させる。
今度は土人形か?
少し違うような…よし、鑑定眼発動!
名前 ───
種族 自動人形
レベル 42
スキル 武術C 怪力A 鉄壁A 自然治癒D
称号 永劫動くカラクリ
「随分とシンプルなスキル構成だな、まぁアンデットじゃ無いし無機物だし……錬成の出番だッ!」
「グガガ──ギ?」
ーーピタ
懐に潜り込み自動人形の腹部に手を当てる。
そして解体するのと同じ要領で錬成を分解版で発動する。
「ギ……ガァ?」
「ちゃんと発動すんじゃん! 魔力抵抗はあるけど」
自動人形はその場に崩れ落ち唯の魔力が宿った土塊になる。
「発動するならこっちのもんだ。さぁ! 掛かってこいよ!」
「グガガ!」
「ギガァウガ!」
暫くは愚者の間を攻略し突破した試練の数はどれほどになっただろうか?
交代交代で攻略を進めていたがやっとラスボスと思われる大扉の前に辿り着く。
「やっとか? どれほど攻略したと思ってるんだよ」
「まぁまぁ、もう攻略できるし踏ん張ろう!」
それは分かってるんだが……
この扉の先からの邪気がやばい。
鏡花も気づいてるがあえて声に出してないだけだし……
ーーギィィン……
少しの思考の後に大扉を開けるとそこには漆黒を纏った二刀流のカラクリが立っていた。




