規格外の錬金術師
ーーザワザワ
Sランクダンジョン紅染まる血の孤城レイドに参加しているメンバー達がリーダーであるノエルの話を聞こうと集まり出す。
「うぅ……やっぱり無理だよボク」
「頑張れー」
文句を小さな声で言いながらノエルは俺の支えもあり何とかパーティメンバーの前に立つ事ができた。
今もやっぱ無理とか言ってるけどさ?
まぁ服は離してもらったから良いけどね。
「ふぅ……」
ノエルは胸に手を当てて息を整える。
そしてしばらくの沈黙の後に喋り出した。
「ボクが言える事は1つ、道は切り開くからついてこい」
「「「「おぉ!!」」」
え、何人格変わったりしたりしたんかこれ?
さっきまでビクビクしてて……あ、違うなこれ動きがカックカクだしよく見ると汗ダラダラだしただの痩せ我慢か。
「お、おおお終わったよ……つつつ次は副リーダーのレントだよ、頑張ってね」
「お、おう」
そこまで緊張して言われるとこっちまで緊張してきたんだが?!
救助はかけとくとして……
「Bランク冒険者の蓮兎です。今回のレイドでは副リーダーを務めさせていただきます。力を合わせて頑張りましょう!」
「「「……」」」
クソッ!ありきたりすぎて何も面白く無いッ
あと暴食やめろ、こっちを見て嘲笑うなよ、音は聞こえなくても分かるぞ?
「ナイスレント! 凄いね、緊張したいで話せるの……ボクには無理だな」
「ノエル、お前だけが癒しだよ」
『浮気者〜』
『黙れ』
このやりとり2回目だろうが……
ん、てかCとかDランク冒険者もいるけど何でだ?
レイドに参加できるのってBランクからじゃ無かったのか……?
『あれは荷物持ちだな、前線には出ない。空間魔法はコストが高い割に攻撃に転用しづらいから獲得する者は少ないからな、常識だぞ?』
『いつも一言余計なんよなぁ』
でもそうか、実はそんなに急いでBランクになる必要なかったりしたのか?
いやでも前線に行かなかったら封印解けないし良いのか、ランクが高くて困ることは無いだろ。
「そろそろ行くよ、一応後衛職だしボクの後ろにいてね」
「了解リーダー」
「リ、リーダー……? やめてよ、ボク達の仲じゃないか」
「今日初対面だけどね?」
そんな話を交えながらノエルと蓮兎率いるパーティはSランクダンジョン紅染まる血の孤城に突入した。
ダンジョン内は蓮兎がオルグス大迷宮で見た光景そのままで血溜まりが多くあり王室に続く通路が永遠と続いてるような見た目だ。
◇Sランクダンジョン・紅染まる血の孤城◇
「血生臭い……」
「全部凍らせちゃえば?」
「魔力は温存する。剣士だから魔力はそんなに多く無いんだよボク」
確かにそうか、もしかして俺の魔力量多いのって後衛職の錬金術師だからってのもあるのか?
魔力が有り余ってるのはいい事だ!
「貴様らここが女王様の城だと分かっての狼藉──」
グチャリッ
「話の邪魔なんだが」
蓮兎は迫り来る障壁を錬成で直ちに肉塊に変える。
その光景にノエルは驚いてる様子だ。
ちなみに他のメンバーより前に来ているのでこの場面を見たのは本人の蓮兎、暴食、ノエルだけだ。
「え、本当に錬金術師?」
「え、そうだけど?」
「遠隔錬成って聞いたことはあったけど初めて見たよ……それにこんなに出力出るなんて聞いてない」
やっぱ遠隔錬成って希少なんかね、まだ地上に出て1ヶ月だから分かんないけども見た事ないし。
てかせっかくならギルドとか作りたいよな〜
いつかパーティメンバー集めたりしますか!
「魔力温存するなら俺が殲滅するけどどうする?」
「う〜ん……Sランク冒険者としての矜持が折られる気がするけど面倒だし良いか、殲滅して良いよ」
「りょーかい、百妖夜行Ⅱ」




