浮気者
「ここです!」
リファに案内された部屋はFランク鉱物やモンスターの素材がたくさん置かれていて他には特に無い質素な部屋だ。
「まぁさっさと始めますか」
ビリリッ
蓮兎は一瞬のうちに部屋は錬成反応の蒼白い光が広がり、一瞬で置かれていた素材は武器や防具に形を変えてしまう。
「ふぅ、同時にやると魔力結構使うな」
「え、あ終わり? 錬成って手に触れなくてもできるの?!」
「頑張れば?」
「頑張ってできるんだ……私初めて見たんだけど遠隔錬成、あれっておとぎ話じゃ無いんだ」
俺は暴食のおかげってのもあるけど、まぁ頑張ったら出来たのに間違いは無い。
認識の違いとか解釈なのかな、世の中の錬金術師諸君にはもっと頑張って欲しいものだよ。
「終わっちゃいましたね」
「即終わったね〜」
「なら次の予定を終わらせようか、蓮兎君?」
急に後ろの扉から現れたのは謎の老人。
ギルド職員の服装をしていることから冒険者ギルドに属していることは分かるがそれ以上の情報は掴めなかった。
「お父さ──ギルド長?!」
「おやおや何で言い直したんだい? リファ」
「今は仕事中! だからダメなの!」
「ならギルド長の私にタメ口はどうなのかな?」
「ぐっ……」
親子喧嘩に巻き込まれた俺可哀想!
てか俺に用事って何なんだろうか、ギルド長って1番偉い人だろ?冒険者ギルドでさ?
「改めて蓮兎君、話をしようか」
「え、あはい分かりました」
俺とギルド長はリファを部屋に置いてギルド長室に呼ばれて部屋に入る。
内装は豪華だと思ったがあまり他の部屋と変わらず中々に質素なものとなっていて清潔感がある内装だ。
「座ってくれたまえ、紅茶は飲むかな?」
「え、あぁなら貰います」
「それは良かった! 最近仕入れたクッキーも持ってきましょう」
ただの優しい老人って印象なんだけど……?
ビクビクしてるのもやめたほうが良いんかな、流石にこの雰囲気で怒られないだろ〜
カチャッ
ギルド長はテーブルに紅茶とクッキーを置く。
そして少しの間の後に口を開いた。
「君がギルド【宵の暴風】を壊滅させたことでギルド側としても多大な被害を受けたんだよ、中には貴族も含まれていたし有数のAランクギルドを失ってしまったからね」
「すみませんでした……」
まぁ察してたさ、この流れで説教だろうなとさ。
いやまぁ普通に考えてそうだよな、Aランクギルド失うとかクエストの消化率が段違いだろうし……
貴族問題もあるよなぁそりゃさ?
「そこで提案、いや命令と言ったほうが良いのかな? 脅し……?」
「そこ迷わないで良いですって!」
「リファ?!」
リファが扉を勢い良く開けて蓮兎たちがいるギルド長室に入ってくる。
そして蓮兎の隣に椅子を用意してそこに座った。
「ギルド長──いややっぱお父さん!」
「もしかして蓮兎君とお付き合いする話だったりします? リファにも春が来ましたか……」
「ふぇ?! ち、違うよ!」
『鏡花がいるのに浮気者〜』
何で暴食起きてるんだよッ!
てか何で俺の状況分からんだよッ?!
『眷属の起きてる状況なんか分かるに決まってるだろ?』
『あぁそうですかい、んでさっきの言葉を撤回してもらおうか?』
『やだー』
『ぶっ潰す!』




