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1話 全ての始まり

いつものように友達と話したり小説を読んでいた主人公の宮戸蓮兎。そんないつもと変わらない日々を今日も当たり前のように過ごすはずだったが……

ーーキーンコーンカーンコーン


二限目終了のチャイムが学校内に鳴り響き、休み時間が始まった。

授業が終わり教室はざわめいている中、1人の女性が俺に話しかけてくる。


「考え事? 蓮兎れんと君」

「ん……? あぁ鏡花きょうかさんか」

「さんはつけなくて良いって言ってずっと言ってるでしょ!」


幼馴染の咲良希さくらぎ鏡花きょうか、明るい性格で誰とでも仲良くなれるこのクラスの女神のような存在だ。

でもやっぱ呼び方が慣れないんだよな、幼馴染なのにずっと呼び捨てで呼べていない。


「ごめんって、それで? 何か俺に用?」

「そうだった! 放課後一緒にカフェ行かない? 駅前に美味しいパフェがあるカフェができたんだって!」

「パフェ、か……」


それはとても魅力的なお誘いだが周りの視線が冷たく俺を刺してくる……

そりゃ黒髪ロングにこのスタイルと性格が合わされば鬼に金棒か、幼馴染ながら怖いよこの子。

だが俺は刺してくるような視線に屈しない、せっかく鏡花さ──鏡花が誘ってくれたんだから勿論行くに決まってる!


「分かったよ、放課後一緒に行こうか」

「うん! 約束だよ? 絶対だからね!」


ーーブンブンッ


鏡花が俺の手を握ってブンブン音を鳴らしながら上下に振る。

手を握ってるからかまた一層視線が痛くなる……

てか痛いよ?視線も腕も。


「鏡花ちゃ〜ん!」

「ごめん呼ばれたからまた後でね〜!」


そう言い残し鏡花はクラスの中央の席に集まっている女子グループに混ざりに行いった。

1人この机に取り残された俺は鏡花を見送った後、手に持っていたライトノベルを続きから読む。


「……恨めしやぁ」

「うわッ?! ビクッた……なんだよ(かい)


突然机の下から現れたこのバカ、もとい関柄快(せきがらかい)は俺の陰キャ友達だ。

一緒にゲームをしたりラノベやアニメの話をしたり……

まぁとにかく仲が良い。

でも今この瞬間はマジで殺意が湧いた。


「そんな驚くか?」

「机の下からいきなり飛び出してきたら誰でも驚くに決まってんだろ」

「ふっ、蓮兎もまだまだだな」

「うぜぇよ」


少しふざけ合った後に俺は何故急に飛び出してきて、机の下から飛び出してきた理由を聞いた。


「そんなの決まってるだろ、また鏡花さんと仲良さげに話しやがって! それに放課後デートなんて……」

「デートじゃねえよ、誤解されたら迷惑かかるからやめろ」


快の頭を軽く殴る。

その後は軽く談笑の後に快が本題に入った。


姫乃香織(ひめのかおり)っているだろ?」

「陽キャのギャルの奴」

「そそ、そいつに私の分の宿題やっといて〜って言われて──」


嫌な予感がするが気のせいだろう。

いや気のせいだと思いたい自分がいるんだよ、もし宿題手伝ってと言われたら俺は面倒で死んでしまう。

成績自体は中の上レベル、頭が良く無い訳では無いが賢い訳でも無い中堅レベルだが面倒なのは面倒なのだ。


「その宿題手伝ってくんない? 放課後までに提出すれば間に合うからさ」

「断固拒否する」

「今度前買った新作のゲーム貸してやるからさ? いただろ? 俺たちの仲じゃないか」


今期の新作ゲームと言えばポケ◯ン?!

高いし人気だしゲーム機持ってないしで遊べないと思ってたがまさか……

いやだがしかし今回の宿題は一段と面倒だったし悩みどころ……


「明日アイス奢ってやるよ」

「ふっ、俺に掛かれば宿題なんてすぐ終わるさっ!」

「ほんと単純だな、お前」


1番高いアイス奢らせてやろう!

ふふふ〜どのアイスにしよう……か?


ーーシュワァンッ


俺がどのアイスを奢らせようか思考を巡らせていると教室の床に白い光で構成された魔法陣のような物が出現する。

その魔法陣は俺たちが視認した直後には眩い光を放ちながら動いていた。


「なんだこれ?!」


俺をはじめとしたクラスメイト達が慌てふためいているがそんなことお構い無しに魔法陣の光は俺たちの視界を奪い、暗転していく。


ーードンッ


おそらくは床に倒れたのだろうと言う音が聞こえるが感触は無い、音や視界も無く体を動かすこともままならない。

俺は死んだのか?


◇???◇


「ん……ここどこだ?」


意識が覚醒し周りを見渡すとそこには見慣れない洞窟だった。

広場のようになっているが壁の端には大小様々な横穴が空いていてどこまでも広く続く暗闇の巣穴だ。


「頭がぼんやりする……てかみんなは?! 学校は?!」


再び見渡すと気絶したクラスメイトの姿があり、数人は俺と同様に起き上がっているが何が起きているのかを理解できずに立ち尽くしている。


(一旦冷静になれ……状況を整理すると教室にいたら謎の魔法陣が出現して気づいたら洞窟にいて気を失って倒れていた……魔法陣……魔法……異世界……)


頭の中でプチ会議を開いて答えを導き出す方に成功する。

つまり俺は──


「異世界に転移したわけだ」

補足すると「」が会話で()が頭の中で考え事『』が頭の中で会話です。

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