遊ぶ場所がナイ?
マーメイドは遊ぶ。
水中の中で泡を作って、海藻広場でお魚とダンス。
けれども、その日は大変。
とっても体が大きなサメ達がやってきて、占拠してしまったから。
マーメイド達はがっかり。
それは、サメ達が強いからじゃない。
サメ達がたくさんいるから遊べない。
「どうしよう。これじゃあ遊ぶ場所がないよ」
マーメイドの国には、公園がたくさんあるけれど。
でもちょっと、それぞれの距離が広い。
マーメイドの国は広大で、建物はぽつぽつ点在しているから。公園もぽつぽつと作られている。
他の公園に行ってるうちに、疲れて、遊ぶどころではなくなってしまう。
「困ったな。どうすればいいんだろう」
遊べなくなったマーメイドは、すっかり落ち込んでしまった。
でも、サメ達の行動は許せない!
だから、
怒った魚たちが抗議をしに行った。
イソギンチャクたちも、体をくねらせて一緒にぷんすか。
するとサメ達は、「じゃあ、健康のダンスをどこでやればいいのよ」とぷんすか。
サメ達はなんと、とっても腰を悪くしてしまったらしい。
治療のために、お医者さんが考案した、健康ダンスで動き回らなければならなかった。
「でも、私達だって遊びたいわ。友達とのコミュニケーションや思い出をつくりたいわ」
それを聞いた魚は、マーメイドの長老に相談。
すると、カニ老師を訪ねればいいと、マーメイド長老は答えた。
マーメイドと魚たちが、カニ老師を訪ねると。
200年も生きているその老師は、健康の秘訣をぱぱっと伝授。
横あるき健康体操を、教えてくれた。
少ないスペースで活動でいるため、公園を全部使わなくていい体操だった。
その日から、マーメイドや魚、サメ達は一緒に公園を使えるようになった。
その後、別の場所から引っ越してきて、カメやイカなどの住人が増えたが、公園では皆楽しく遊べるようになった。