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桜小路古都の日常  作者: 雅流
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個人授業

もうすぐ高校一年生も終わりだ。


4月からの新学期にはクラス替えが行われるらしい。


桜小路古都は親友とか彼氏とかはいないので、別にクラス替えなんてどうでもいいことなのだけれど、弱みを握られている東野さんとだけは別のクラスになるといいなと思っている。


学校のほうはあいかわらず「近寄るな」オーラを振りまきながらの、いつもと変らない日常だけれど、家では今日はオンラインでの英会話の日だ。


ネイティブの母に言わせると桜小路古都は文法は完璧だけれど会話がちょっと日本語っぽいらしい。


そんなわけで半年前くらいから母の紹介の英語教師から週に1回のオンライン授業を受けている。


英語教師といっても専門の先生ではなくて母の知り合いの単に英語が話せる大学生だ。

カリフォルニアだかどこだかから日本に留学で来ていて、アルバイト先で仕事の関係で知り合って母に気に入られたらしい。


金髪で青い目の典型的なイケメン外人青年で、大学ではさぞやオモテになることだろうと思う。


母はとにかく面食いなので、親子ほど年が離れているので大丈夫だろうとは思ったけど、母と変な関係の相手ではないか一応訊いてみた。


母は「相手は私に気があるかもしれないけれど、そういう関係ではないから大丈夫」とのことだったのでまあ大丈夫そうだ。


母親の浮気相手から個人授業とか洒落にならない。


先生はセイントという名前だ、親が熱心なキリスト教徒なのかな?と思ったけど、先生が言うにはUSAでは割とよくある名前らしい。


セイント先生は普通の留学生の大学生なので受験用の英会話の授業をするわけではなくて、普通にお互いの日常の話とかをベラベラ話すだけだ。


それでもアクセントとか発音がイマイチななときには指摘して教えてくれる。


セイント先生は国際教養学部とかいう学部で社会科学、簡単にいうと政治とか経済とかを専攻しているらしい。


でも日常の話のほとんどはガールフレンドとのデートとかの話ばかりだ。


先生の所属している学部には日本人だけではなくて世界各国からの留学生がいるらしくて、セイント先生はいろいろなお国柄とか習慣の違いがわかって面白いと言っている。


つまり色々な国からきた留学生女子とデートしまくっている。


なかでも日本人の女の子がいちばん食べられまくっているみたいだ。


セイントという名前とは正反対のヤリチン野郎なのではないかと思う。


でもセイント先生に言わせると国際教養学とは異なる他者への尊敬、人々がそれぞれ違って良いということを理解することを学ぶのが目的なので、これでいいということらしい。


言っていることは無茶苦茶チャラいのだけれど、顔が物凄い好青年なので、母のような海千山千のツワモノならともかく今どきのJDくらいなら簡単に納得してしまいそうだ。


セイント先生は流行りの飲食店とか映画館とかイベントなどをとてもよく知っている。

たぶん日本人の大学生よりずっとその手の知識は豊富なのではないかな。


毎回、ガールフレンドと行った店のこととかを話してくれるのだけれど、それは正直おもしろい。


桜小路古都はぼっちなので友達とどこかに行くということがとても少ない。


なのでほとんどはネットで見たりとかの情報ばかりだ。


セイント先生は実践派なので実際に行って経験したことを話してくれるので興味深いのだ。


居酒屋でメガ盛りを注文したら本当にバケツ一杯あるような山盛りの焼きそばが出てきた話とか、3Dの映画館にいったら席が振動したので驚いて隣りの女の子に抱きついてしまい呆れられた話とか笑わせてくれる。


桜小路古都は映画とかはネットのサブスクをテレビで見るくらいなので実際の映画館とかは子供のころに一回か二回連れて行ってもらったくらいなので、最近の映画館事情には興味がわいた。


けれどもセイント先生が一番興味深かったのは何といってもラブホテルだということだ。


JKと英会話の授業で話す話題かよとツッコミたくなるが、本当に毎回いろいろと熱く語ってくれる。


なんでもUSAには日本のラブホテル的なものはないらしい。

少なくともカリフォルニアにはないと言っていた。


とにかくインテリアが凝っているし大画面のテレビがついているし、あんなお風呂は見たことないとか大興奮で話してくれる。


特に留学生の女の子と行くと相手もびっくりして凄く盛り上がるとのことだ。


日本の女子は慣れているせいかテンションが上がらないのが残念だとも言っていた。


値段も安いし、海外からの旅行者はホテルよりも絶対にラブホに泊まったほうがいいと力説していたけれどそんなことはないだろう。


この前は日本人の女の子と朝待ち合わせしてラブホに直行して夕方までずっといたらしい。

サブスクじゃないけど昼間は客が少ないので朝から夕まで何時間いても同一料金なのだと言っていた。


朝から夕までずっとラブホとか、どんだけエロ事師なんだ。



セイント先生から見ると高校一年生の桜小路古都はだいぶお子ちゃまなので最初はまったくそういう意味では相手にされていなかった。


でもセイント先生も日本人JDとの交際数が増えるにつれて(たぶん片手以上は確実にやっている)日本人の性事情に詳しくなって、日本JKはほとんど経験しているという誤った理解に達したらしい。


それはアンタとやってる女子だけだよと言ったけど、日本のJKはみんな高校生のうちに経験することに決まっていると思い込んでいるので無駄だった。


それにうっかり未経験であることも話してしまったので、それ以来はけっこう色々と言ってくる。


さすがに高校生相手に「しようぜ」みたいなことまでは言わないのだけれど、もしそういう経験がしたいけれど良い相手がいないなら相談にのる・・的なことは時々言われる。


イケメンは狡いと思う、好青年顔でサラッと言われると言ってる内容はエグいのに、なんだか親切なことを言われている感じにならないでもない。


たぶん前世のおやじが降臨してくる前の桜小路古都だったら、ほぼ餌食になっていたと思う。

桜小路古都は何事にも好奇心旺盛だし、セイント先生は顔面偏差値が高すぎるうえに口まで達者なのだ。


女子高生なんて猛禽類の前に差し出された子ネズミみたいなものだ。 抵抗できるわけがない。


最近はセイント先生はデートにも誘ってくる。


お店の話とかを聞いて「わあ、おもしろそう」とか言うと「じゃあ今度一緒むに行ってみる」的なことを言うのだ。


もう3回くらいは誘われている。


でもセイント先生の場合、デート=最後はラブホ ということに決まってる感じなのだ。

今までの話を聞いていても、初デートでもなんだかんだでそういうことになっているようなのだ。


桜小路古都としても高校生の間に経験しておくのがプロジェクト継続のためには必要ではないかと思っている。


経験豊富で嫌悪感がない相手という意味ではセイント先生は十分以上の候補者ではある。


こちらとしても今後の為に経験しておきたいだけで、結婚を前提におつきあいを・・ということではないし。

そういう意味では相手も遊びだとわかっているセイント先生はかえって気楽でいいという面もある。



経験する・・ということに「怖れ」みたいなのは全然ない。

セイント先生はたぶん上手だろうし、もしかすると処女の扱いにも慣れているかもしれない。


でもまだちょっと保留かな。


ひとつは母の紹介だというのが気になる。


関係すると母に知られそうな気がするし、むしろこういうこともあることを想定して母が紹介してきている可能性さえ否定できない。



それともうひとつは桜小路古都のなかの前世のおやじが桜小路古都がチャラいイケメン外人にやられちゃう・・というのが気に食わない。


自分で自分に嫉妬するとかどうよ、という感じだが前世おやじとしては桜小路古都にこんなチャラ男にやられてほしくないのだ。


それじゃあ誰ならいいんだ? と言われると困ってしまうが。


というわけで当分はセイント先生とデートすることはないと思う。


英会話の授業のあとはお風呂にはいることにしている。


もう何回もセイント先生とのことを想像しながらバスルームで一人エッチしていることは誰にも秘密だ。




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