マリンVSマンダム 2
エミリー視点
「ああ、おじさん?よかった。ほら、聖女様、私達を助けてくれる、おじさんだよ」
聖女様、まだ、ぼーっとしてなんだか正気じゃないみたい。
大丈夫かな?それと、さっきの仔犬?も壁にぶつかって動かないけど。
ハベル「よう、うまく連れてこれたな。よくやった、これでようやく予定通りだぜ」
「予定通り?おじさん?」
エテルナ「きゃあ!」
盗賊B「おら、静かにしろい!」
「?!な、お母さんになにをするの!」
急に柄の悪そうな二人の男があらわれ、お母さんと聖女様を縛りあげてゆく!!?
「お、おじさん、騙したの?!わ、私達と聖女様を助けてくれるって言ったの、嘘だったの!」
ハベル「嘘じゃねーよ、お前らはここに置いていってやる。だが、しばらく静かにしていてもらうだけだぜぇ」
そう言いながら、私に縄をかけていく。
リンレイ「あ、う」
後ろの男が聖女様に何か、嗅がせたら聖女様がくたって気を失った?!
なんか、大きな箱に聖女様を入れてる?
ハベル「危なかったぜ、あの魔獣を放ったまではよかったが、あのタイミングで聖女が闘技場内に居るとは思わねーや。危うく聖女を殺しちまうところだったぜ、ルケルの旦那、さまさまだぜ」
ええ?!あの魔獣を放った?
じゃあ、王太子が死んだり聖女様がこんなになったのって、この男のせいなの?!
それじゃあ、私がした事ってお母さんの命の恩人の聖女様をこの男に渡す為に操られてたって事で、わ、私はじゃあ、私のした事って!!
「騙したな、ちっくしょーっ!聖女様をはなせ!」
ハベル「うるせぇ!いまさらもう遅ぇんだよ。てめぇは俺の手先として聖女をまんまと俺のところに連れてきた。もう、この事実は消えねぇぜ。せいぜい後悔でもしやがれ!くくっ」
三人が聖女様を入れた箱を持って離れていく!だめ、だめだ!!
「わぁ~ん、放せ、聖女様をはなせよ~」
エテルナ「エミリー…………」
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ミン「タン?」
ミンが後ろの闘技場を振り返る。
メイサ「どうしたの?」
ミンは目を瞑って耳に手を当てている。
ミン「今、一瞬?タンから念話がっ…………聖女様が危険?!」
メイサ「ええ?いま、なんて?!」
ピクッ
マンダムと対峙するマリンの肩が、一瞬跳ねる。
マリンは少し顔を上げ、マンダムを睨む。
マリン「どうやら、あなた方と遊ぶ時間は余りない様だわ」
マンダム「随分余裕ね?ふざけんじゃないわよ!やれ、マークちゃん!」
ヴァッ
ゴーレムの大きな拳がマリン達を襲う!
ガガンッ
ミン「きゃあ?!」、メイサ「ひぃ?」
だが、マリン達から三メートルほどの高さで結界に弾かれる。
マンダム「?!そんなばかな、あたしのマークちゃんの拳が効かない!」
マリン「結界玉!」
高くあげたマリンの手から三つの円い磁界の塊が現れ、高速でゴーレムに向かっていく。
ドガガガーンッ、激しい衝突と衝撃、ゴーレムが押されるように数歩下がる。
ガキンッ、いつの間にかマンダムが大剣できりつけるがマリンの結界に弾かれる。
マンダム「よくも、マークちゃんを!」
マリン「終わらせるわ」
ギュウウウーンッ、数個の結界玉が現れ、高速回転しながら円錐形になっていく。
マリン「結界槍!!」
ギュルルルルッ、ズガガガガーンッ
ゴーレム「ゴアッ」
ゴーレムの胸に大きな穴が空き、そこに小さく書かれていた文字ごと吹き飛んだ。
マンダム「なっ、マークちゃん?!あたしのマークちゃんが!」
エギュル「引きますよ、マンダム様!」
茫然とするマンダムを、エギュルがひょいっと抱えて逃げて行く。
ガラガラガラッ
ゴーレムは、頭からバラバラになって崩れ去った。
ガクッ、それを睨む様に見ていたマリンが糸が切れた様に倒れ込む、が、シンがすかさず抱え込んだ。
シン「マリン様?!」
マデリン「マリンさま!」
ミン、メイサ「!」
マリン「魔、力、を使い、過ぎたわ。眠い、シン、マデリン、リ、ンちゃんを助けに……………」
ガクッ、マリンはそのまま気を失った。




