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サハラ島

「あれがサハラ島!」


黒髪仮面「ああ、岩と砂の無人島だったところだ」


今、僕らはついにメディちゃんが捕まっているかもしれないサハラ島に近づいた。

待ってて、メディちゃん!今いくよ!




◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




「なんで僕が留守番なのさ!皆が行くのに僕も行くよ」


黒髪仮面「だめだ、危険過ぎる」


赤髪仮面「頼む、待っていてくれ」


仮面ガール「そうよ、私達に任せて」


マデリン「船を頼むよ」


船員男「あとは、お任せ下さい」


カル「リムが残る、タンの保護者だろ」


「うう、わ、わかった」


リム「こっちは任せな、仮面ちゃんはタンと守るから」


タン「ワウ!」


なんで助けにきた僕が守られるのさ、タンちゃんがいなかったら真っ先に飛び出してるよ!


僕らはマデリンさんの操船で上手く島影の岩場に上陸した。

それで、救出準備をしていたら留守番組にさせられた。

おかしくない?救出計画を主導してきたの、僕なのに。


「みんな、無事に戻ってきて!メディちゃんをお願い」


離れていく皆に手を振る事しか出来ないなんて、仕方ない、こうなったらキッチリ留守番頑張るよ。




「よし、まずは甲板の清掃からだね!」


僕はデッキブラシを持って甲板をゴシゴシ洗う。


タッタッタッ、バッ


「わ?!」


タン「仮面ちゃん!」


僕は人に戻ったタンちゃんに背中から抱きつかれた。


バシャッ


バケツがひっくり返って僕とタンちゃんがびしょびしょだ、もう、困ったちゃん!


「タンちゃん、人に戻って嬉しいのは分かるけど、後ろから抱きついたらだめだよ」


タン「ごめんなさい」


ん、素直で可愛い。


リム「お、お前ら、何やって…………!」


何やってって?そっちこそ、何?顔を真っ赤にして口あけて??


リム「か、仮面ちゃん! む、胸!」


「なにさ、は?、胸??、え」


あれ、なんか服が透けてるような?え、あ、最近、なんか、胸が腫れてきたから普段、布を巻いてたけど掃除で汗かくと思って今はつけてない、ということは?


「ぎゃーっ、見るなぁ!」


リム「ご、ごめん!」、くるっ


リムが後ろを向く、タンちゃんが胸にだきつく。

胸に抱きつく?


タン「おねえさんはぼくのもの、だれもみるな」


ぼくの物ね、はぁ、子供によくある独占欲だね。懐いてくれるのは嬉しいけど、これだと動けないんだけど。


リム「ぼくのものって、おまえ!なにを」


タン「おねえさんは、ぼくの子どもを産んでくれるだいじな人、おまえなんか近づくな」


「………………」


ん~っ、なんか聞きたくないワードがあったけど、気のせいかな?


タン「おねえさん、ぼくは、子供は十人ほしいな」


むぅ~っ、だれだ!いたいけなうちの子に変な事を、リムか?!


「リム、子どもにあんまり変な事を教えないでね!」


リム「はぁ?、おれはなにも?!」



船員「あらあらあら、びしょびしょじゃない。こっちにいらっしゃいな」


「!」



そこには女性船員が三人、呆れ顔で立っていた。




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




数日前、王太子領ホロ村にグリンとイエルがいた。

違法な奴隷取り引きがあるとの情報があったからだ。


「!イエル、マリンから魔道レターだ。どうやら無事、合流できたようだ」


イエル「兄上!本当ですか?」


魔道レター、書いた手紙が鳥のように空を飛び届けたい相手に届くというもの、もちろん届く時間は距離に比例する。


「早くぼくらも合流しないと」


イエル「……リン」


「とにかく今は、目の前の事案を片付けないといけない」


イエル「やはりルケル兄上とここの違法奴隷商人は繋がりがあるようです」


「まずは奴隷達を解放しよう」


「はい」


二人の目の前には崖下に数戸の家があり、外を警戒する数人の男達。

ここは、周りから完全に隔離されている。

二人は数日を費やし、この場所を探り当てた。


イエル「まずは、私がやります」


「わかった、ぼくはその隙に捕まっている人達を解放しよう」


二人は頷いて別れた。




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




「サリーよ」


「メグ」


「モモだよ」


今、僕の前に美人三姉妹がいる。

三人はゴーテン号の唯一の船員だった。

そういえば、ショッキングピンクよこシマにわか船員以外はマデリンさんだけしか見かけなかったよ。


それでなんで三人で帆船を動かせるのか、なんと三人は風魔法使いなんだ。

風で帆船を自由自在に操れる、く~っ、いいなぁ、僕も自由に大海原を航海してみたい。


とにかくそんな三人に僕は今、捕まっている。


サリー「ほら、ね、これのほうが似合うとおもうの」


「あ、あの」


メグ「ん~、それもいいけど、こっちも似合うんじゃないかしら」


「ぼ、僕はおとこだから、その、スカートは」


モモ「はい、はい、ボーイッシュを目指したいのはわかるけど、あなたは無理ね、はい、仮面もとりましょうね?」


「!あ、ま、まって、あ!!」、カランッ


サリー「あら?!」


メグ「まあ!」


モモ「へぇ、すっごい!」


うう、皆、僕の変な顔に驚いてる、早く仮面を着けないと。

僕が仮面に手を伸ばすとモモさんに止められた、なんで?


モモ「こんなに綺麗なのに、仮面なんてつけないで」


いまなんて?なんか、急に恥ずかしい気持ちが?


サリー「ん~っ、でもこのままだと違う心配があるわ、普段は虫除けに仮面があったほうがいいわね」


蚊取り線香?、???


メグ「じゃあ、私達といる時は仮面なし!いいわね」


メグさんが目をキラキラさせて言ってくる、拒否権ないよね、これ?!


「は、はい」




僕はこれからどうなるの?




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