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心の時代  作者: ずんだ
3/3

他人に己を委ねてはいけない


「そんなの常識だよ。」



誰でも一度は言ったことがあるだろうし言われたことがあるはずの言葉である。

だが、疑問に思ったことはないだろうか?

誰が決めたものなのだろうか「常識」というやつは。



こんな駄文を読んでくださっている方には感謝してもし尽くせないが、

皆さんにも「常識」は存在しているはずだ。

これには理由がある。


それは、個人の持つ観点というよりは世間、いや世界全般で通底している考えが存在することだ。

例えば、「人を殺してはいけない」とか、「人のものを盗んではいけない」とかである。


勘違いしてほしくないのだが、これらの行為を肯定する意図は全くない。

なぜ、法にまでなって罰則まで存在しているのかというと、これらの行為が最大多数の幸福を奪う行為であるからだ。

日本の法に則るなら「公共の福祉」に反するというやつである。


この人間としての尊厳を保つための最期のラインに存在する「常識」だけは破らないでほしいと心から思う。

寝覚めも悪いだろう。


今回話したいのは、自分の生育環境などによって築かれてきた「当たり前」や「常識」のことである。

結論からいうと、これらには大いに反抗してほしい。

それは価値観を縛り得るものになるからだ。


自分に自信を持つということはとても大事である。人間として個を確立している人間ほど魅力を感じるのも事実だろう。

だが、それを人に強要してしまうような展開にはなっていはいけない。


これには、「常識」のよりどころである家庭を離れた人間ほど早く気づくことが出来るだろう。

簡単に言えば一人暮らしというやつである。


したくてもできない人間がいることを承知でいうなら、これは人生経験として欠かしてはいけない課題である。

誰もかれもが実は一番身近な人間に一番支えてもらっていたことに気づかせてもらえる最大のイベントであるからだ。


別に一人暮らしをしていない人間だってこの考えには至り得るのだが、いかんせん実体験を得ないと絵に描いた餅に過ぎない。

理屈は判っても肝心の中身について推測するにすぎないならそれは理解できていない事と同義である。



さぁ、肝心の中身だが、友人と話したりしているとふとそのずれを感じるタイミングが来ないだろうか。

大学生などでよくあることだ。

「え、なんでみんな普通なリアクションしてるの?こいつやばくね!?」

もしくは

「え!?そこまで言う!?普通だろ!これぐらい。」

となってしまう事態である。


それは例えば口調かもしれないし、お箸の使い方かもしれないし、人への接し方かもしれない。

つまり、曖昧な部分なのである。

こういった部分で他人、其れも多数に突っ込まれると自分が間違っているような気がしてしまうのではないだろうか。


もちろん、間違っていると判断してもいい場合もあるだろう。

100人の内、あなた以外の99人が「おかしい」というのならそれはなかなかのものかもしれない。

しかし私が今回言いたいのはこの場合に関してでもある。


「自分を信じよう」ということだ。

そんな曖昧な話なら、他の人間もみんな多少は確信を持てないはずだったのだ。

それが一人、また一人と賛成者が増えるにつれて、ここぞとばかりに正しい事を言っているかのようにふんぞり返るだろう。


そこに真実はない。

誤りを数で正そうとする中に真実はない。


あなたの考えにもし少しでも根拠が伴っているならば、もう少し信じてあげよう。

他人に否定されて腐ることはやめよう。


あのスティーブ・ジョブズが、他人に反対されたからといって大学中退を思いとどまっただろうか?

否である。

もちろん彼は稀代の天才であるし、あなたはそうでないと落ち込んでいるかもしれない。


だが本質はそこにはない。

また、別の考え方もできる。

大学を中退するような重大決断を一人で決めてしまった。そこからスティーブ・ジョブズを天才たらしめる何かが生まれたということもできるかもしれない。


もちろんこれは少し無理やりな感がある。

皆がみんなスティーブジョブズなら、この世は終わりである。

凡人の存在無くして彼の存在もあり得なかった。


つまり、「我を通そう」ということである。

自分を簡単に曲げるな。

俺みたいな人間になるぞ。


あなたはこの世でただ一人、どうしようもなくいとおしく尊い存在である。

その源は、顔でも性格でもまして天才だからということでもない。


ただあなたがこの世で誰にも重ならない、唯一無二の存在であるからだ。

誰が誰にお願いしてもあなたと同じ存在はこの世に生まれ得ない。未来永劫に。

双子でも、三つ子でも。



だから胸を張って生きてほしい。



自己肯定感の低い人に己を肯定するための術を教えてあげることはできないが、

自己肯定感なんてものはなくともあなたの代わりもあなたよりすごい人間もいない。


あなたにはあなただけの基準があり、それに則りベストな生き方を貫いているのだから。

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