第2話 終わり、始まった日
1話の冒頭に中二っぽい文章を追加しました。
放課後の教室で一人の男子生徒が本を読んでいる。
その生徒は背が低く中性的な容姿のため、一見すると女子か男子か判断に迷う。
「おーい、雪っ、待たせた。帰ろうぜ!!」
そこに一人の生徒が声をかける。
顔は整っており、身体は程よく引き締まっている。
その手にはマメがあり、しっかりと鍛えていることが理解出来た。
声をかけてきた生徒の名は‘大輝’、そして大輝から
声をかけられた生徒の名は‘永雪’。
家が近く幼なじみであり、親友である。永雪の家には事情があり、たまに大輝の家に永雪が泊まることもある。
大輝は剣道部、永雪はスケート部に所属しており、夏は部活が無い永雪が大輝を待っていたというのが事の真相だ。
「別に良いよ。それじゃ帰ろうか。あと僕は今、アイスが食べたいかな?」
「りょうかい。近所のコンビニで良いか?」
「ありがと♪代わりにまた面白い本貸してあげるよ。」
楽しそうに話しながら教室を出て行く二人。ちなみにその様子を見たクラスメイトは永雪の容姿もあり
「彼氏彼女の待ち合わせにしか見えない。」と評している。
「そういえば雪、さっきは何の本を読んでたんだ?」
帰り道、もうすでにアイスは買ってあり後は家に帰って食べようという所。夏の日差しは容赦なく照りつけ、アイスを溶かしていく。
「さっき?前大輝に勇者と魔王の本貸したことあったでしょ?あれの新刊がでるらしいから読み返してたんだ。さっきは武闘会決勝で勇者と魔王が闘う
シーン。」
「ああ、あれか。武闘会で闘いを通じてお互いを認める勇者と魔王!あのシーンは燃えるよな………」
「そうそう!特に負けた勇者を魔王が背負って運ぶ所とか最高!!」
会話が弾む。そして家まであと少し、横断歩道を渡れば到着という場所で異変は起こる。
「じゃあ大輝、ちゃっちゃと家でアイス食べちゃおう!」
「雪、あんまり急ぐと怪我するぞ。」
「だいじょぶ、だいじょぶ。ちゃんと信号は青だったしっ……!?」
「雪っ!?、危ない!!」
あり得ない速度で暴走し、突っ込んでくるトラック。永雪が最後に見た光景は自分を背に立ち庇う親友の姿だった。